第34回 第3問 論点:財務諸表の空欄推定(第3問:比率から金額を逆算)重要度 A配点 20点未着手

貸借対照表・損益計算書の空欄推定(受取手形・投資有価証券・未成工事受入金・販売費及び一般管理費)と流動比率

これは建設業経理士1級 財務分析 第34回(2024年3月10日(日)実施) 第3問(配点 20点)の問題です。論点は「財務諸表の空欄推定(第3問:比率から金額を逆算)」(重要度A・解答の形は百万円単位のBS・PL(一部抜粋)の空欄A〜Dを関連データの比率から逆算し、指定比率を1つ算定(4点×5))。採点すると、解き方 9 手順・引っかけの指摘が読めます。

次の<資料>に基づいて(A)〜(D)の金額を算定するとともに、流動比率(建設業特有の勘定科目を控除する方法)も算定し、解答用紙の所定の欄に記入しなさい。この会社の会計期間は1年である。なお、解答に際しての端数処理については、解答用紙の指定のとおりとする。

<資料> 1.貸借対照表、2.損益計算書(一部抜粋)、3.関連データは次のとおり。

貸借対照表(資産の部)百万円
現金預金39,000
受取手形(A)
完成工事未収入金98,500
未成工事支出金×××
材料貯蔵品200
 流動資産合計×××
建物64,000
機械装置×××
工具器具備品6,400
車両運搬具×××
土地24,200
建設仮勘定14,700
投資有価証券(B)
 固定資産合計163,800
資産合計×××
貸借対照表(負債・純資産の部)百万円
支払手形×××
工事未払金103,700
短期借入金23,000
未払法人税等×××
未成工事受入金(C)
 流動負債合計×××
長期借入金×××
 固定負債合計×××
 負債合計244,000
資本金61,000
資本剰余金61,000
利益剰余金×××
 純資産合計×××
負債純資産合計×××
損益計算書(一部抜粋)百万円
完成工事高×××
完成工事原価×××
 完成工事総利益×××
販売費及び一般管理費(D)
 営業利益×××
営業外収益 受取利息配当金1,740
営業外収益 その他×××
営業外費用 支払利息1,780
営業外費用 その他×××
 経常利益×××
関連データ(注1)数値
総資本経常利益率4.20 %
経営資本営業利益率4.40 %
完成工事高経常利益率2.00 %
完成工事原価率85.50 %
当座比率(注2)125.00 %
固定比率105.00 %
受取勘定滞留月数2.30 月
借入金依存度23.50 %
金利負担能力10.00 倍
  • (注1)算定にあたって期中平均値を使用することが望ましい比率についても、便宜上、期末残高の数値を用いて算定している。
  • (注2)当座比率の算定は、建設業特有の勘定科目の金額を控除する方法によっている。

解答欄 主要比率表(算式)を別タブで開く

百万円
百万円未満を切り捨て
百万円
百万円未満を切り捨て
百万円
百万円未満を切り捨て
百万円
百万円未満を切り捨て
%
小数点第3位を四捨五入し、第2位まで記入

金額はカンマなしでも入力できます。

正解

(A)受取手形62,500 百万円
(B)投資有価証券20,300 百万円
(C)未成工事受入金13,000 百万円
(D)販売費及び一般管理費105,740 百万円
流動比率(建設業特有の勘定科目を控除する方法)125.13 %

解き方

  1. 固定比率=固定資産÷自己資本×100=105.00% → 自己資本(純資産合計)=163,800÷1.05=156,000。総資本=負債合計 244,000+156,000=400,000。利益剰余金=156,000−61,000−61,000=34,000。
  2. 総資本経常利益率=経常利益÷総資本×100=4.20% → 経常利益=400,000×4.2%=16,800。完成工事高経常利益率=経常利益÷完成工事高×100=2.00% → 完成工事高=16,800÷0.02=840,000。完成工事原価率 85.50% → 完成工事原価=840,000×0.855=718,200、完成工事総利益=840,000−718,200=121,800。
  3. 金利負担能力=(営業利益+受取利息及び配当金)÷支払利息=10.00 倍 → 営業利益+1,740=1,780×10=17,800 → 営業利益=16,060。D 販売費及び一般管理費=完成工事総利益 121,800−営業利益 16,060=105,740。
  4. 経営資本営業利益率=営業利益÷経営資本×100=4.40% → 経営資本=16,060÷0.044=365,000。経営資本=総資本−(建設仮勘定+投資資産)=400,000−14,700−B=365,000 → B 投資有価証券=20,300。
  5. 受取勘定滞留月数=(受取手形+完成工事未収入金)÷(完成工事高÷12)=2.30 月。月商=840,000÷12=70,000 → A+98,500=70,000×2.3=161,000 → A 受取手形=62,500。
  6. 借入金依存度=(短期借入金+長期借入金+社債)÷総資本×100=23.50% → 借入金合計=400,000×0.235=94,000 → 長期借入金=94,000−23,000=71,000(=固定負債合計)。流動負債合計=244,000−71,000=173,000。
  7. 当座比率(注2:未成工事受入金を控除)=当座資産÷(流動負債−未成工事受入金)×100=125.00%。当座資産=現金預金 39,000+受取手形 62,500+完成工事未収入金 98,500=200,000 → 173,000−C=200,000÷1.25=160,000 → C 未成工事受入金=13,000。
  8. 流動資産合計=総資本 400,000−固定資産合計 163,800=236,200。未成工事支出金=236,200−39,000−62,500−98,500−200=36,000。
  9. 流動比率(建設業特有の勘定科目を控除する方法)=(流動資産−未成工事支出金)÷(流動負債−未成工事受入金)×100=(236,200−36,000)÷(173,000−13,000)×100=200,200÷160,000×100=125.125 → 125.13%。
引っかけ:(注1)のとおりすべて期末残高で計算する。当座資産は現金預金+受取手形+完成工事未収入金で、材料貯蔵品・未成工事支出金は含めない。経営資本を求めるときは建設仮勘定と投資有価証券(投資資産)の両方を控除する。流動比率は分子から未成工事支出金、分母から未成工事受入金を控除する別法なので、未成工事支出金を流動資産合計から逆算しておく必要がある。

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出典:一般財団法人 建設業振興基金が実施した建設業経理士1級 財務分析 第34回(2024年3月10日(日)実施) 第3問。問題文は本試験の問題にもとづいています。解答・解説・論点の整理は資格試験対策.netの独自コンテンツです。最終更新 。この問題の誤りを報告する