令和5年度 問題2論点:仮設工事重要度 B未着手

仮設物の設置計画(くさび緊結式足場・建設用リフト・場内仮設道路)

これは1級建築施工管理技士 第二次検定 令和5年度(2023年10月15日(日)実施) 問題2の問題です。論点は「仮設工事」(重要度B・解答の形は記述)。採点すると、解き方 4 手順・引っかけの指摘・現行の法令・基準との関係が読めます。

建築工事における次の1.から3.の仮設物の設置を計画するに当たり,留意すべき事項及び検討すべき事項を,それぞれ2つ具体的に記述しなさい。

ただし,解答はそれぞれ異なる内容の記述とし,申請手続,届出及び運用管理に関する記述は除くものとする。

また,使用資機材に不良品はないものとする。

1. くさび緊結式足場

2. 建設用リフト

3. 場内仮設道路

解答欄

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本試験は解答用紙の枠に手書きです。書き終えたら「採点する」で模範解答と要点を表示し、書けていた要点にチェックを入れて記録します。

字数は本試験の解答欄に入るおおよその量です。「〜する」「〜を行う」の形で、具体的な数値や方法まで書くと要点が入りやすくなります。

正解

1. くさび緊結式足場(1つ目) 模範解答

建地の間隔は桁行方向1.85m以下,梁間方向1.5m以下とし,脚部はジャッキ型ベース金具と敷板で沈下や滑動を防ぐ。

57 字
別解

作業床は幅40cm以上,床材間の隙間は3cm以下とし,床材と建地との隙間は12cm未満とする。

地盤を転圧して支持力を確認し,敷板を建地2本以上にまたがるように敷いて不同沈下を防ぐ。

躯体と作業床との離れは30cm以下とし,これを超える箇所は躯体側にも手すり等を設ける。

1. くさび緊結式足場(2つ目) 模範解答

壁つなぎは垂直方向5m以下,水平方向5.5m以下の間隔で,躯体に堅固に取り付ける計画とする。

46 字
別解

墜落防止のため,高さ85cm以上の手すりと高さ35cm以上50cm以下の中桟,高さ10cm以上の幅木を設ける。

地上10m以上となる道路側には防護棚(朝顔)を1段以上設け,足場の外面にメッシュシートを張る。

外壁の仕上げや建具の取付けに支障のない離れとし,出隅・入隅でも作業床が連続するように割り付ける。

2. 建設用リフト(1つ目) 模範解答

資材の搬入路から積み込みやすく各階で荷取りしやすい位置に設け,搬器の昇降範囲を囲いで区画する。

47 字
別解

最大積載荷重・揚程・搬器の寸法は,揚重する資材の最大重量・長さと搬入量から選定する。

各階の荷の積卸し口には開閉式の遮断設備を設け,搬器の昇降路への墜落や接触を防ぐ。

外部足場と取り合う箇所は足場の部材を外す範囲を最小とし,開口部の周囲の足場を補強する。

2. 建設用リフト(2つ目) 模範解答

支柱の基礎は地盤の支持力を確認してコンクリート基礎とし,ガイドレールは壁つなぎで所定の間隔に躯体へ固定する。

54 字
別解

瞬間風速35m/sを超える風を考慮し,控えや壁つなぎの数と配置を検討して倒壊を防ぐ。

電源の容量と配線経路を検討し,漏電遮断器付きの専用回路から給電する。

3. 場内仮設道路(1つ目) 模範解答

生コン車やトレーラー等の最大重量に耐えるよう地耐力を確認して砕石の路盤を設け,必要に応じて敷鉄板を敷く。

52 字
別解

雨水が滞らないよう路面に横断勾配を付け,側溝や集水ますで排水してぬかるみを防ぐ。

山留め壁や掘削部の近くを通る場合は,山留めの設計で見込んだ上載荷重を超えない離れを確保する。

本設の外構の舗装や駐車場の位置に合わせて配置し,路盤を本設に転用できる計画とする。

3. 場内仮設道路(2つ目) 模範解答

幅員は一方通行で4m以上,相互通行で6m以上を目安とし,曲がり角は大型車両の旋回半径に応じて拡幅する。

51 字
別解

車両の通路と歩行者の通路を柵で分離し,交差する箇所は見通しを確保する。

ゲートから荷取場・揚重機の位置まで車両が後退せずに通行できる動線とし,待機場所を設ける。

要点(書けていたものにチェック)1. くさび緊結式足場(1つ目)1. くさび緊結式足場(2つ目)2. 建設用リフト(1つ目)2. 建設用リフト(2つ目)3. 場内仮設道路(1つ目)3. 場内仮設道路(2つ目)
要点の 6 割以上で「正解」扱いにします。

模範解答・別解は当サイトが作成したものです(主催者は記述式の解答を公表していません)。

解き方

  1. 設置の計画段階で決める事項(位置・構造・寸法・基礎・固定方法・周囲との区画)を書く。申請手続・届出(足場や建設用リフトの設置届など)と,設置後の運用管理(点検・作業中の監視・運転の合図など)は除かれているので書かない。
  2. くさび緊結式足場:建地の間隔は桁行1.85m以下・梁間1.5m以下,壁つなぎは垂直5m以下・水平5.5m以下が一般的な基準である(労働安全衛生規則 第570条・第571条の鋼管足場の規定に準じる)。作業床は幅40cm以上・床材間の隙間3cm以下・床材と建地の隙間12cm未満,墜落防止に高さ85cm以上の手すりと35cm以上50cm以下の中桟,物の落下防止に高さ10cm以上の幅木等(同規則 第563条)。躯体と作業床の離れは,一般に30cm以下とする。落下物の防護棚は,地上10m以上なら1段以上,20m以上なら2段以上(建設工事公衆災害防止対策要綱(建築工事等編))。
  3. 建設用リフト:揚重する資材の重量・長さ・量から積載荷重・揚程・搬器の寸法を決め,搬入と各階の荷取りがしやすい位置に置く。基礎は地盤の支持力を確かめて設け,ガイドレールは壁つなぎで躯体に固定する。瞬間風速35m/sを超える風が吹くおそれがあるときは控えを増すなど倒壊を防ぐ措置が要る(クレーン等安全規則 第189条)ので,計画の段階で控え・壁つなぎの配置を検討しておく。
  4. 場内仮設道路:生コン車・ポンプ車・トレーラーなどの最大荷重と通行量に見合う路盤(砕石・敷鉄板),雨水の排水,幅員(一般に一方通行4m以上・相互通行6m以上が目安)と曲がり角の拡幅,歩行者通路との分離,山留めへの上載荷重を考える。
引っかけ:「点検する」「合図者を配置する」などの運用管理や,「設置届を提出する」などの届出は除外されている。6つの記述はすべて違う内容にする。
現行法令との関係:本試験の後,労働安全衛生規則の改正で,幅が1m以上の箇所で足場を使用するときは原則として本足場を使用することになった(2024年4月1日施行)。足場の点検者の指名も義務になった(2023年10月1日施行)。くさび緊結式足場の計画の考え方は変わらない。

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出典:一般財団法人 建設業振興基金が実施した1級建築施工管理技士 第二次検定 令和5年度(2023年10月15日(日)実施) 問題2。問題文は本試験の問題にもとづいています。解答・解説・論点の整理は資格試験対策.netの独自コンテンツです。最終更新 。この問題の誤りを報告する