令和元年度 問題2論点:仮設工事重要度 B未着手

仮設物の設置計画(荷受け構台・鋼板製仮囲い・工事用エレベーター)

これは1級建築施工管理技士 第二次検定 令和元年度(2019年10月20日(日)実施) 問題2の問題です。論点は「仮設工事」(重要度B・解答の形は記述)。採点すると、解き方 5 手順・引っかけの指摘が読めます。

次の1.から3.の建築工事における仮設物について,設置計画の作成に当たり検討すべき事項を,それぞれ2つ,留意点とともに具体的に記述しなさい。

ただし,解答はそれぞれ異なる内容の記述とし,申請手続,届出及び運用管理に関する記述は除くものとする。また,使用資機材に不良品はないものとする。

1. 荷受け構台

2. 鋼板製仮囲い(ゲート及び通用口を除く)

3. 工事用エレベーター

解答欄

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本試験は解答用紙の枠に手書きです。書き終えたら「採点する」で模範解答と要点を表示し、書けていた要点にチェックを入れて記録します。

字数は本試験の解答欄に入るおおよその量です。「〜する」「〜を行う」の形で、具体的な数値や方法まで書くと要点が入りやすくなります。

正解

1. 荷受け構台(1つ目)検討すべき事項と留意点 模範解答

検討事項:設置位置。留意点:揚重機の作業半径内で資材の搬入経路と各階の取込み口に支障がない位置とし,外部足場に荷重をかけないよう躯体に緊結する。

72 字
別解

検討事項:床の大きさ。留意点:揚重する最大の資材(型枠材・鋼材の長尺物など)の寸法と一度に仮置きする量から,床の幅と跳出し長さを決める。

検討事項:墜落・落下防止の設備。留意点:床の外周に高さ85cm以上の手すりと中桟・幅木を設け,建物側との隙間は資材や人が落ちない幅にふさぐ。

1. 荷受け構台(2つ目)検討すべき事項と留意点 模範解答

検討事項:構造と強度。留意点:資材の最大積載荷重に揚重時の衝撃荷重を加えて構造計算を行い,支柱・はね出し梁・床材の部材と緊結方法を決める。

69 字
別解

検討事項:支持方法。留意点:跳出し式とする場合は支持する床スラブ・梁の強度を確認し,必要に応じて下階にサポートを設けて荷重を分散する。

検討事項:揚重機との位置関係。留意点:クレーンのつり荷が外部足場や電線に当たらずに構台へ直接降ろせる向き・高さとし,各階で同じ位置にそろえる。

2. 鋼板製仮囲い(ゲート及び通用口を除く)(1つ目)検討すべき事項と留意点 模範解答

検討事項:仮囲いの高さ。留意点:周辺の地盤面から1.8m以上とし,周辺の建物や道路の状況に応じて3m程度とするなど,外部からの侵入と飛散物を防げる高さとする。

79 字
別解

検討事項:設置位置。留意点:敷地境界線に沿って道路・隣地を侵さない位置とし,控え(斜材)や基礎が敷地外に出ないよう配置する。

検討事項:下端の隙間の処理。留意点:地盤の不陸に合わせて幅木や土台コンクリートを設け,下端の隙間から土砂・雨水・粉じんが外部へ流出しないようにする。

2. 鋼板製仮囲い(ゲート及び通用口を除く)(2つ目)検討すべき事項と留意点 模範解答

検討事項:風荷重に対する構造。留意点:設置場所の風速から風荷重を算定し,支柱の間隔・根入れ深さ・控えの配置を決めて,強風時に倒壊しない構造とする。

73 字
別解

検討事項:出隅部・交差点付近の見通し。留意点:車両や歩行者の見通しが必要な箇所は隅切りとするか,透明板を用いて視認性を確保する。

検討事項:既存埋設物との関係。留意点:支柱の打込み位置の地下埋設物(ガス管・水道管・ケーブル)を事前に調べ,支柱位置をずらすか置き基礎とする。

3. 工事用エレベーター(1つ目)検討すべき事項と留意点 模範解答

検討事項:設置位置。留意点:資材の搬入経路と各階の取込み位置を考慮し,外壁の仕上げやサッシ取付けなど後施工となる範囲が小さく,解体時に支障が少ない位置とする。

79 字
別解

検討事項:基礎とマストの支持。留意点:基礎は荷重と地盤の支持力から決め,マストは壁つなぎで所定の間隔ごとに躯体へ緊結して,躯体側の強度も確認する。

検討事項:各階の荷取りステージと出入口。留意点:搬器との隙間を小さくして手すりを設け,出入口の扉は搬器が停止していないと開かない構造とする。

3. 工事用エレベーター(2つ目)検討すべき事項と留意点 模範解答

検討事項:機種と能力。留意点:揚重する資材の最大寸法・重量と日当たりの最大揚重量から,積載荷重,搬器の大きさ及び昇降速度を決め,工程に収まる機種とする。

76 字
別解

検討事項:昇降路の囲い。留意点:昇降路の周囲は地上部分を含めて金網等で囲い,人や資材が搬器・カウンターウエイトに接触しない構造とする。

検討事項:設置・解体の時期。留意点:躯体工事の進み具合と内装材の搬入時期に合わせて設置し,解体後の開口部をふさぐ外壁工事の工程も見込んでおく。

要点(書けていたものにチェック)1. 荷受け構台(1つ目)検討すべき事項と留意点1. 荷受け構台(2つ目)検討すべき事項と留意点2. 鋼板製仮囲い(ゲート及び通用口を除く)(1つ目)検討すべき事項と留意点2. 鋼板製仮囲い(ゲート及び通用口を除く)(2つ目)検討すべき事項と留意点3. 工事用エレベーター(1つ目)検討すべき事項と留意点3. 工事用エレベーター(2つ目)検討すべき事項と留意点
要点の 6 割以上で「正解」扱いにします。

模範解答・別解は当サイトが作成したものです(主催者は記述式の解答を公表していません)。

解き方

  1. 問われているのは設置計画の作成段階で検討すべき事項(位置・規模・構造・支持方法・付帯設備など)と,その留意点である。申請手続(設置届など),届出及び運用管理(使用時の点検・合図・積載荷重の表示の管理など)は除かれているので,計画の内容だけを書く。
  2. 荷受け構台は,揚重機の作業半径・資材の搬入経路との位置関係,最大積載荷重と揚重時の衝撃を見込んだ構造計算,床の大きさ,外部足場に荷重をかけない支持方法,手すり・幅木などの墜落・落下防止設備が検討の中心になる。
  3. 鋼板製仮囲いは,建築基準法施行令第136条の2の20により,木造以外で2以上の階数を有する建築物などの工事では高さ1.8m以上の板塀その他これに類する仮囲いが必要になる。計画では高さのほか,風荷重に対する支柱・控え・根入れ,設置位置(境界線・控えが敷地外に出ない),下端の隙間の処理,出隅部の見通しを検討する。
  4. 工事用エレベーターは,設置位置(搬入経路・各階の取込み・後施工範囲・解体時期),揚重量と資材寸法による機種・能力の選定,基礎とマストの壁つなぎ,荷取りステージ・出入口の構造,昇降路の囲いを検討する。
  5. 各仮設物について,2つの事項を異なる観点(位置と構造など)から選ぶと重複しにくい。
引っかけ:設置届などの申請手続や,使用時の点検・合図・立入禁止などの運用管理は除かれている。鋼板製仮囲いではゲート・通用口について書かない。

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出典:一般財団法人 建設業振興基金が実施した1級建築施工管理技士 第二次検定 令和元年度(2019年10月20日(日)実施) 問題2。問題文は本試験の問題にもとづいています。解答・解説・論点の整理は資格試験対策.netの独自コンテンツです。最終更新 。この問題の誤りを報告する