令和6年度 問題1 設問2論点:排水・通気設備重要度 B未着手

冷媒管吊り・汚水ます・給水管の分岐・送風機吐出し側ダクト・洗面器の配管(図の誤りの理由又は改善策)

これは2級管工事施工管理技士 第二次検定 令和6年度(2024年11月17日(日)実施) 問題1 設問2の問題です。論点は「排水・通気設備」(重要度B・解答の形は記述・穴埋め)。採点すると、解き方 5 手順・引っかけの指摘が読めます。

(1)〜(5)に示す図について、適切でない部分の理由又は改善策を具体的かつ簡潔に記述しなさい。

【問題1】次の設問1及び設問2の答えを解答欄に記述しなさい。

(1) 冷媒管吊り要領図。上から吊りボルトが下がり、その下端に縦長の支持金具(ボルトで締め付ける形)が付いている。支持金具は、上下2段に並んだ断熱材被覆銅管(液管・ガス管)の断熱材の外側を直接はさんで締め付けている。断熱材と支持金具の間に保護プレートなどの受け材は描かれていない。図中の文字:吊りボルト、支持金具、断熱材被覆銅管。
(2) 汚水ますの施工要領図。地中に埋設したますの断面図で、上部にマンホールふたがある。右側から汚水の流入管、左側へ汚水の流出管が接続され、流入管・流出管とも、ますの底から離れた高さに開口している。流出管の管底からますの底までは「150mm以上」の深さがあり、底は平らで、インバート(流路)は無い。ますの下には砂利の基礎がある。図中の文字:マンホールふた、汚水(流入・流出の矢印)、150mm以上。
(3) 給水管の分岐方法。T字形のチーズ(T継手)の分岐口に下から給水管が接続され、水は下から上へ流れてチーズに入り、チーズの直管部から左右両方向へ振り分けて流れている。矢印は水の流れる方向を示す(下から上へ流入、左と右へ流出)。
(4) 送風機吐出し側のダクト施工要領図。架台の上の片吸込み遠心送風機を側面から見た図で、回転方向の矢印は羽根車の左側を上から下へ向かう向き(図で反時計回り)。吐出し口は上向きで、その直上にたわみ継手、その上にVD(風量調整ダンパー)、その上にエルボがあり、エルボはダクトを右方向へ曲げて、右側の壁の向こうへ白抜き矢印の方向に送風している。図中の文字:VD、たわみ継手、回転方向、送風機。
(5) 洗面器の配管要領図。カウンターに洗面器が2台あり、各洗面器の下に止水栓とSトラップがある。排水管(太い実線)は各洗面器のトラップから床を貫通して下階の天井内に下り、45°で排水横枝管に合流する。排水横枝管の上流端は床上掃除口につながり、下流端はPS内の排水立て管に接続する。通気管(破線)は、上流側の洗面器の排水管が合流した直後の排水横枝管の上部から立ち上がるが、床面より下(下階の天井内)で横に引かれて、PS内の通気立て管に接続している。給水管(一点鎖線)はPS内の給水立て管から弁を経て床下に下り、横に引かれた後、床を貫通して各洗面器の止水栓に立ち上がる。図中の文字:排水立て管、通気立て管、給水立て管、カウンター面、洗面器、止水栓、床上掃除口、床面、天井面、PS。

解答欄

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本試験は解答用紙の枠に手書きです。書き終えたら「採点する」で模範解答と要点を表示し、書けていた要点にチェックを入れて記録します。

字数は本試験の解答欄に入るおおよその量です。「〜する」「〜を行う」の形で、具体的な数値や方法まで書くと要点が入りやすくなります。

正解

(1) 冷媒管吊り要領図 模範解答

支持金具で断熱材被覆銅管を直接締め付けると断熱材が食い込んでつぶれるので、間に保護プレートを入れて支持する。

54 字
別解

断熱材がつぶれると断熱性能が落ちて結露するので、断熱材と支持金具の間に幅の広い保護プレート(支持受け材)を設ける。

冷媒管を支持金具で直接締め付けず、保護プレートを介して受けて、自重による断熱材の食い込みを防ぐ。

(2) 汚水ますの施工要領図 模範解答

汚水ますに泥だめを設けると汚物がたまり、詰まりや悪臭の原因になるので、底部にインバートを設けたインバートますとする。

58 字
別解

図は雨水ます(ためます)の構造である。汚水ますは底部に管径に合わせたインバートを設け、汚物を滞留させずに流す。

ますの底に150mm以上の泥だめがあると汚物が沈んで腐敗し悪臭を出すので、底部に半円形の流路(インバート)を設ける。

(3) 給水管の分岐方法 模範解答

枝管側から流入させて左右に振り分けると、流れがぶつかって騒音や流量の偏りが生じるので、主管を直進方向に通して分岐する。

59 字
別解

分岐口から入れて両側へ流すと水流がぶつかり圧力損失が大きいので、チーズの直流方向を主管とし、枝管を分岐口から取る。

流れを左右に振り分けると流量が均等にならず、振動や騒音の原因になるので、主管を通したうえで片側ずつ分岐する。

(4) 送風機吐出し側のダクト施工要領図 模範解答

エルボを送風機の回転方向と逆向きに曲げていて抵抗が大きいので、エルボは送風機の回転方向に合わせて曲げる。

52 字
別解

吐出し口直後のエルボが回転方向と逆に曲がっていて、気流が偏り圧力損失や騒音が大きくなるので、回転方向に沿う向きに曲げる。

回転方向と逆に曲げざるを得ないときは、吐出し口からエルボまでの直管を羽根径の1.5倍以上とるか、案内羽根を設ける。

(5) 洗面器の配管要領図 模範解答

通気管を床下で横引きして通気立て管に接続しているので、洗面器のあふれ縁より150mm以上立ち上げてから接続する。

56 字
別解

あふれ縁より低い位置で通気管を横引きすると排水が流れ込み通気できなくなるので、あふれ縁より150mm以上上で接続する。

通気横管は、その階の器具のあふれ縁より150mm以上の高さまで立ち上げてから横引きし、通気立て管に接続する。

要点(書けていたものにチェック)(1) 冷媒管吊り要領図(2) 汚水ますの施工要領図(3) 給水管の分岐方法(4) 送風機吐出し側のダクト施工要領図(5) 洗面器の配管要領図
要点の 6 割以上で「正解」扱いにします。

模範解答・別解は当サイトが作成したものです(主催者は記述式の解答を公表していません)。

解き方

  1. (1) 冷媒管(断熱材被覆銅管)を吊るときは、断熱材と吊り金物・支持金物との間に保護プレート(支持受け材)を設け、自重による断熱材の食い込みを防ぐ(公共建築工事標準仕様書(機械設備工事編)第2編2.4.6(3))。図は支持金具が断熱材を直接締め付けている。断熱材がつぶれると断熱性能が下がり、その部分で結露が生じる。
  2. (2) 図のますは、流出管の管底からますの底まで150mm以上の泥だめがある。泥だめは雨水ます(ためます)で土砂を沈めるための構造である。汚水ますに泥だめがあると汚物がたまって腐敗し、詰まりや悪臭の原因になる。汚水ますは底部に管径に合わせたインバート(半円形の流路)を設けたインバートますとする(公共建築工事標準仕様書(機械設備工事編)第5編1.8.5「インバート桝」)。
  3. (3) 図は、チーズの分岐口(枝側)から水を入れて、直管側の左右両方向に振り分けている。この接続では左右の流れが分かれる所で水流がぶつかり、圧力損失・騒音・振動が大きくなり、左右の流量も偏りやすい。給水管の分岐は、主管をチーズの直流方向に通し、枝管を分岐口から取り出す。
  4. (4) 図の送風機は回転方向の矢印から反時計回りで、空気は吐出し口の右側(ケーシングの外側)に偏って上向きに出て、回転の向きに沿って左へ曲がろうとする。ところがエルボは右へ曲げられていて、気流の流れに逆らう曲げ方になるので、圧力損失と騒音が大きくなり、風量が下がる。吐出し口直後のエルボは送風機の回転方向に合わせて曲げる。逆向きに曲げざるを得ないときは、吐出し口から曲がりまでの直管を長くとる(羽根径の1.5倍程度以上)か、案内羽根を設ける。
  5. (5) 各階の通気管を通気立て管に接続するときは、その階の器具のあふれ縁より150mm以上高い所で接続する(公共建築工事標準仕様書(機械設備工事編)第2編2.4.8(10))。図の通気管は床下(下階の天井内)で横引きされていて、あふれ縁より低い。排水管が詰まったときに通気管に排水が流れ込み、汚物がたまって通気の役目を果たさなくなる。通気管を排水横枝管の上部から垂直に取り出していること、最上流の器具排水管の接続点のすぐ下流から取り出していることは適切である。
引っかけ:(2) の150mm以上の泥だめは雨水ますの構造で、汚水ますには使わない。(4) は回転方向の矢印から空気の流れの向きを読み取る。VDやたわみ継手があること自体は誤りではない。(5) は通気管の取出し位置ではなく、横引きの高さの誤り。

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出典:一般財団法人 全国建設研修センターが実施した2級管工事施工管理技士 第二次検定 令和6年度(2024年11月17日(日)実施) 問題1 設問2。問題文は本試験の問題にもとづいています。解答・解説・論点の整理は資格試験対策.netの独自コンテンツです。最終更新 。この問題の誤りを報告する