施工経験記述(安全管理又は品質管理)
これは2級土木施工管理技士 第二次検定 令和3年度(2021年10月24日(日)実施) 問題1の問題です。論点は「施工経験記述」(重要度A・解答の形は記述)。採点すると、解き方 3 手順・引っかけの指摘が読めます。
あなたが経験した土木工事の現場において,工夫した安全管理又は工夫した品質管理のうちから1つ選び,次の〔設問1〕,〔設問2〕に答えなさい。
〔注意〕あなたが経験した工事でないことが判明した場合は失格となります。
〔設問1〕あなたが経験した土木工事に関し,次の事項について解答欄に明確に記述しなさい。
〔注意〕「経験した土木工事」は,あなたが工事請負者の技術者の場合は,あなたの所属会社が受注した工事内容について記述してください。従って,あなたの所属会社が二次下請業者の場合は,発注者名は一次下請業者名となります。
なお,あなたの所属が発注機関の場合の発注者名は,所属機関名となります。
(1) 工事名
(2) 工事の内容
① 発注者名
② 工事場所
③ 工期
④ 主な工種
⑤ 施工量
(3) 工事現場における施工管理上のあなたの立場
〔設問2〕上記工事で実施した「現場で工夫した安全管理」又は「現場で工夫した品質管理」のいずれかを選び,次の事項について解答欄に具体的に記述しなさい。
ただし,安全管理については,交通誘導員の配置のみに関する記述は除く。
(1) 特に留意した技術的課題
(2) 技術的課題を解決するために検討した項目と検討理由及び検討内容
(3) 上記検討の結果,現場で実施した対応処置とその評価
解答欄
正解
令和2年度 県営ほ場整備事業 ○○地区 区画整理工事(第2工区)
32 字令和2年度 ○○地区 農業用用排水路改修工事
令和2年度 団体営ほ場整備事業 △△地区 整地・水路工事
○○県△△農林振興事務所
12 字○○町役場 産業振興課
○○土地改良区
株式会社○○建設(所属会社が二次下請の場合の一次下請業者名)
○○県○○郡△△町大字□□地内
15 字○○県○○市△△町字□□地内
令和2年10月5日~令和3年3月19日
19 字令和元年11月1日~令和2年3月25日
整地工(表土扱い・基盤切盛),用水路工(プレキャストU型水路),排水路工,農道工
40 字区画整理工,用水路工,排水路工,暗渠排水工
用水路工(現場打ち鉄筋コンクリート水路),土工,仮設工
区画整理 A=8.5ha,基盤切盛土 V=12,000m³,用水路(U型300)L=1,250m,排水路(大型U型)L=420m,農道 L=1,100m
76 字区画整理 A=12.0ha,用水路(パイプライン φ150)L=2,300m,暗渠排水 L=9,600m
現場打ち水路(B1.0m×H1.0m)L=180m,コンクリート V=160m³,掘削 V=900m³
現場代理人
5 字主任技術者
工事主任
現場監督(施工管理担当)
発注者側の監督員
品質管理
4 字安全管理
本工事は水田8.5haを30a区画に整理し,用水路としてプレキャストU型水路(300)L=1,250mを新設するものである。水路の縦断勾配は1/1,000と緩く,約280mは旧水路を埋め戻した区間で,基礎地盤は含水比の高い軟弱な粘性土であった。基礎が不同沈下すると継目が開いて漏水し,末端のほ場まで計画どおり配水できなくなる。このため,基礎地盤の支持力と水路の据付け精度を確保することが品質管理上の技術的課題であった。
209 字(安全管理を選んだ例)排水路(大型U型水路)L=420mは幅3.0mの農道に沿って深さ1.8mの床掘りを行う計画で,地盤は含水比の高い粘性土のため降雨後は掘削面が崩れやすかった。床掘り内で基礎工や据付けを行う作業員が土砂崩壊に巻き込まれることと,農道の路肩を走行するバックホウの転落が懸念され,これらを防止することが安全管理上の技術的課題であった。
(別の例:整地工の品質管理)区画整理では基盤切盛土V=12,000m³の後に表土を戻す計画であった。田面に高低差があると湛水深が不均一になり,稲の生育むらや水管理の支障となる。また,粘性土の基盤を湿った状態で重機が練り返すと耕盤が軟弱になる。このため,田面の均平精度(設計高±5cm以内)と表土厚15cm以上を確保することが品質管理上の技術的課題であった。
不同沈下を防ぐため,次の3項目を検討した。①基礎地盤の支持力:埋戻し区間は軟弱で沈下のおそれがあるため,簡易支持力測定器で10mごとに支持力を測り,不足する区間の改良方法を置換えと固化材による改良で比較した。②基礎材の締固め:基礎が緩いと据付け後に沈下するため,基礎砕石の厚さと締固めの管理方法を検討した。③据付け高さ:勾配が緩く誤差の影響が大きいため,高さの測定方法と許容差を検討した。
194 字(左の安全管理の例の続き)①掘削面の崩壊防止:粘性土で降雨後に崩れやすいため,土止め支保工と法付けオープン掘削を用地幅と工程から比較した。②重機の転落防止:路肩が軟弱で重機が転落するおそれがあるため,走行位置と路肩の補強方法を検討した。③点検:崩壊の兆候を早く見つけるため,点検の時期・項目と点検者を検討した。
(左の整地工の例の続き)①施工時期と機械:粘性土を練り返さないよう,降雨後に作業を中止する基準と使用する機械を検討した。②表土扱い:作土と基盤土が混ざらないよう,表土のはぎ取り厚さと仮置きの方法を検討した。③均平の確認:高低差を確実に管理するため,測定の方法と測点の間隔を検討した。
①支持力が不足した区間L=90mは,床掘り面から深さ50cmを再生砕石(RC-40)で置き換え,厚さ25cmごとに締め固めた。②基礎砕石は厚さ20cmとし,試験施工で決めた回数(プレートコンパクタ6回)で締め固め,支持力を再測定して確認した。③水路は1本ごとにレベルで底高を測り,設計高±10mm以内で据え付けた。その結果,通水試験で継目の漏水や沈下はなく,末端まで計画どおり配水できた。事前に地盤を確かめて処置したことで,手戻りなく品質を確保できたと評価する。
231 字(左の安全管理の例の続き)①軽量鋼矢板と切りばりによる土止め支保工を設け,技能講習を修了した作業主任者に組立てを直接指揮させた。②路肩から1.0mの範囲をカラーコーンとバーで走行禁止とし,敷鉄板を敷いてバックホウを走行させた。③作業開始前と大雨の後に,矢板・切りばりの状態と掘削面の亀裂を点検した。その結果,崩壊や転落の災害なく施工できた。点検を記録に残したことで作業員の安全意識も高まったと評価する。
(左の整地工の例の続き)①日雨量10mm以上の降雨の翌日は整地作業を中止し,接地圧の小さい湿地ブルドーザで施工した。②表土は厚さ20cmではぎ取って区画の端に仮置きし,基盤整地の後に戻した。③レーザレベルで区画ごとに20m間隔の格子点の田面高を測り,設計高±5cm以内に仕上げた。その結果,全区画で規格値を満たし,湛水試験でも湛水深のむらはなかった。作業中止の基準を事前に定めたことが有効であったと評価する。
記述例は当サイトが作成した架空の工事の例です。ご自身の工事にあてはめて書いてください。管理項目別の例文と書き方のポイント →
解き方
- 設問1は,実際に携わった土木工事について契約上の工事名・発注者・場所・工期・工種・数量と自分の立場を書く。設問2で使う工種・数量・時期を工事概要に入れておき,内容を一致させる。
- 設問2は安全管理か品質管理のどちらか1つを選び,(1)現場の状況(規模・地盤・気象などを数値で)→技術的課題,(2)検討した項目ごとに理由と内容,(3)項目ごとの対応処置(数値)→結果と評価の順に書く。(2)の項目と(3)の処置を①②③で対応させると読みやすい。
- この記述例は当サイトが作成した架空の工事(ほ場整備と農業用水路)で,別解に安全管理を選んだ場合の例と,整地工の品質管理の例を示した。
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令和3年度の前後の問題
出典:一般財団法人 全国建設研修センターが実施した2級土木施工管理技士 第二次検定 令和3年度(2021年10月24日(日)実施) 問題1。問題文は本試験の問題にもとづいています。解答・解説・論点の整理は資格試験対策.netの独自コンテンツです。最終更新 。この問題の誤りを報告する