施工経験記述(安全管理又は工程管理)
これは2級土木施工管理技士 第二次検定 平成29年度(2017年10月22日(日)実施) 問題1の問題です。論点は「施工経験記述」(重要度A・解答の形は記述)。採点すると、解き方 3 手順・引っかけの指摘が読めます。
あなたが経験した土木工事の現場において,工夫した安全管理又は工夫した工程管理のうちから1つ選び,次の〔設問1〕,〔設問2〕に答えなさい。
〔注意〕あなたが経験した工事でないことが判明した場合は失格となります。
〔設問1〕あなたが経験した土木工事に関し,次の事項について解答欄に明確に記述しなさい。
〔注意〕「経験した土木工事」は,あなたが工事請負者の技術者の場合は,あなたの所属会社が受注した工事内容について記述してください。従って,あなたの所属会社が二次下請業者の場合は,発注者名は一次下請業者名となります。
なお,あなたの所属が発注機関の場合の発注者名は,所属機関名となります。
(1) 工事名
(2) 工事の内容
① 発注者名
② 工事場所
③ 工期
④ 主な工種
⑤ 施工量
(3) 工事現場における施工管理上のあなたの立場
〔設問2〕上記工事で実施した「現場で工夫した安全管理」又は「現場で工夫した工程管理」のいずれかを選び,次の事項について解答欄に具体的に記述しなさい。
ただし,安全管理については,交通誘導員の配置のみに関する記述は除く。
(1) 特に留意した技術的課題
(2) 技術的課題を解決するために検討した項目と検討理由及び検討内容
(3) 上記検討の結果,現場で実施した対応処置とその評価
解答欄
正解
平成28年度 市道○○線歩道整備工事
18 字平成28年度 ○○駅前通線歩道拡幅工事(その2)
県道○○線(△△地区)歩道改良工事
○○市都市整備部道路課
11 字○○県△△土木事務所
株式会社○○建設(所属会社が二次下請の場合の一次下請業者名)
○○県○○市△△町地内
11 字○○県○○市□□二丁目地内
平成28年9月1日~平成29年2月28日
20 字平成28年5月16日~平成28年11月30日
歩道拡幅工,縁石工(歩車道境界ブロック),歩道舗装工(透水性アスファルト舗装),排水構造物工
46 字既設歩道撤去工,縁石工(地先境界ブロック),インターロッキングブロック舗装工,路盤工
歩道拡幅工,縁石工,歩道舗装工,防護柵工,区画線工
歩道拡幅 L=320m(幅員2.0m→3.5m),歩車道境界ブロック L=320m,路盤工 A=1,120m²,透水性As舗装(t=4cm)A=1,120m²,集水桝 8基
86 字既設舗装撤去 A=640m²,地先境界ブロック L=315m,インターロッキングブロック舗装 A=980m²,路盤工(t=10cm)A=980m²
歩道拡幅 L=250m,歩車道境界ブロック L=250m,横断防止柵 L=180m,As舗装 A=900m²
現場代理人
5 字主任技術者
工事主任
現場監督(施工管理担当)
発注者側の監督員
安全管理
4 字工程管理
本工事は,駅と小学校を結ぶ市道の歩道(幅員2.0m)を延長320mにわたり車道側へ1.5m拡幅するもので,歩車道境界ブロック(1個約65kg)をクレーン機能付きバックホウでつり上げて据え付けた。歩道は通学路で朝夕は1時間に約300人が通行し,通行止めにできなかった。幅約4mの狭い作業帯で旋回するバックホウやつり荷と,作業員・歩行者との接触を防ぐことが技術的課題であった。
186 字(工程管理を選んだ場合の例)本工事は年度末の2月末までに完成させる必要があったが,歩道内の電柱2本と通信管路の移設が占用企業者の都合で約3週間遅れ,その区間の縁石と路盤に着手できなかった。後続の透水性アスファルト舗装は気温の低い1~2月の施工となり,降雪による中止も見込まれたため,遅れを取り戻して工期内に完成させることが技術的課題であった。
(安全管理の別の例)拡幅部の路盤と集水桝の床掘り(深さ最大1.2m)を行う区間の歩道下には,ガス管(土被り約0.6m)と通信管路が埋設されていた。台帳の位置と実際の位置が異なるおそれがあり,バックホウの掘削で管を損傷するとガス漏れなど歩行者や沿道住民を巻き込む事故につながるため,埋設物の損傷防止が技術的課題であった。
①使用機械と運転資格,②作業帯と歩行者通路の分離,③つり作業の手順と合図を検討した。①は,通常のバックホウでの荷のつり上げは主たる用途以外の使用で,荷の落下のおそれもあるためで,クレーン機能付きバックホウの能力と運転者・玉掛け者の資格を検討した。②は,旋回範囲に人が入ると接触の危険があるためで,作業帯の囲い方と歩行者通路の幅・位置を検討した。③は,玉掛け・つり上げ・据付けを数人が近接して行うためで,合図の方法と立入禁止の範囲を検討した。
220 字(工程管理を選んだ場合の例)①施工順序と工区割り,②集水桝の施工方法,③舗装の施工方法を検討した。①は,移設待ちの区間で作業が止まると全体が遅れるためで,支障のない区間から施工する順序と工区の分け方を検討した。②は,現場打ちの集水桝は型枠の組立てと養生に日数がかかるためで,プレキャスト製品への変更を検討した。③は,寒冷期の舗装は混合物の温度が下がって締固め不足になりやすく,手直しで工程が遅れるためで,施工の時間帯と温度管理の方法を検討した。
(安全管理の別の例)①埋設物の位置の確認方法,②掘削の方法,③管理者との連絡体制を検討した。①は,台帳だけでは位置の誤差があるためで,試掘による確認と位置の明示の方法を検討した。②は,機械で掘削すると管に触れた瞬間に損傷するおそれがあるためで,人力で掘削する範囲と露出した管の防護を検討した。③は,万一損傷したときに被害を広げないためで,緊急時の連絡先と対応手順を検討した。
①最大つり上げ荷重2.9tのクレーン機能付きバックホウ(0.25m³級)を用い,小型移動式クレーン運転技能講習と車両系建設機械運転技能講習の修了者に運転させ,玉掛けは技能講習修了者が行った。②延長40mごとに作業帯を移動さくで隙間なく囲み,歩道側に幅1.5mの歩行者通路を確保した。③合図者を指名して合図を統一し,旋回範囲とつり荷の下への立入禁止を表示した。その結果,接触事故なく完成でき,対策は有効であったと評価する。
210 字(工程管理を選んだ場合の例)①全延長を80mずつ4工区に分け,移設が済んだ工区から着手し,縁石班と路盤班が工区をずらして並行作業とした。②発注者の承諾を得て集水桝8基をプレキャスト製品に変更し,1基の施工日数を5日から1日に短縮した。③舗装は気温の上がる10時~15時に行い,運搬中は保温シートで混合物の温度低下を防いだ。その結果,2月20日に完成でき,工程管理は有効であったと評価する。
(安全管理の別の例)①着手前に管理者の立会いのもと20mごとに試掘して位置と深さを確認し,路面に表示して作業員に周知した。②管の左右1m以内はスコップによる人力掘削とし,露出した管はつり防護で保護した。③緊急連絡表を現場に掲示し,毎朝の打合せで対応手順を確認した。その結果,埋設物を損傷することなく工事を完成でき,対策は有効であったと評価する。
記述例は当サイトが作成した架空の工事の例です。ご自身の工事にあてはめて書いてください。管理項目別の例文と書き方のポイント →
解き方
- 工事概要は,実際に携わった土木工事について工事名・発注者名・工事場所・工期・主な工種・施工量・立場をすべて書く(無記載や記入漏れがあると問題2以降が採点されない)。設問2で取り上げる歩道の延長・幅員や縁石・集水桝の数量を施工量に入れ,内容を一致させる。
- 設問2は,選んだ管理(安全管理か工程管理か)をはっきり示し,(1)「現場状況(数値)→技術的課題」,(2)「検討した項目→項目ごとの理由と内容」,(3)「項目ごとの対応処置(数値)→結果と評価」の順に書く。(2)と(3)の番号をそろえると対応が伝わりやすい。解答欄の行数は資料で確かめられなかったので,1行約30字として(1)7行・(2)9行・(3)8行程度を目安にした。
- 記述例の安全対策は,クレーン等安全規則(第68条 小型移動式クレーン運転技能講習,第71条 合図,第74条・第74条の2 立入禁止,第221条 玉掛け技能講習),労働安全衛生規則(第164条 車両系建設機械の主たる用途以外の使用の制限)と,建設工事公衆災害防止対策要綱(土木工事編)第27(歩行者の多い箇所は幅1.5m以上の歩行者用通路,作業場との境は移動さくを隙間なく設置)に合わせた。この記述例は当サイトが作成した架空の工事である。
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平成29年度の前後の問題
出典:一般財団法人 全国建設研修センターが実施した2級土木施工管理技士 第二次検定 平成29年度(2017年10月22日(日)実施) 問題1。問題文は本試験の問題にもとづいています。解答・解説・論点の整理は資格試験対策.netの独自コンテンツです。最終更新 。この問題の誤りを報告する