安全管理体制(安全衛生管理組織)
これは1級土木施工管理技士 第一次検定 令和5年度(2023年7月2日(日)実施) 問題B No.8の問題です。論点は「安全管理」(重要度A・解答の形は四肢択一)。採点すると、解き方 4 手順・選択肢 4 つそれぞれの解説・引っかけの指摘・現行の法令・基準との関係が読めます。この問題は、本試験の問題を2026年9月時点の法令・基準に照らして一部改訂したものです。
安全管理体制における,安全衛生管理組織に関する次の記述のうち,労働安全衛生法令上,誤っているものはどれか。
解答欄
正解
正解:(4) 元方事業者は,関係請負人の労働者を含め,常時50人以上100人未満となる事業場では,安全衛生推進者を選任する。
解き方
- 安全衛生管理組織は、①事業者ごとに自ら使用する労働者の数で選任するもの(総括安全衛生管理者・安全管理者・衛生管理者・安全衛生推進者・産業医)と、②元請・下請が混在する現場で、下請の分も合わせた人数で選任するもの(統括安全衛生責任者・元方安全衛生管理者・店社安全衛生管理者)に分けて整理する。
- (4)が誤り。安全衛生推進者は、安全管理者・衛生管理者を選任しなくてよい規模、すなわち事業者が自ら常時10人以上50人未満の労働者を使用する事業場で選任する(労働安全衛生法第12条の2、労働安全衛生規則第12条の2)。「常時50人以上100人未満」も「関係請負人の労働者を含め」も誤りである。建設業で自ら常時50人以上を使用すれば安全管理者・衛生管理者を、100人以上なら総括安全衛生管理者も選任する(同施行令第2条〜第4条)。
- (2)(3)は正しい。安全管理者(建設業など)と衛生管理者(全業種)は、事業者ごとに、自ら常時50人以上の労働者を使用する事業場で選任する(同法第11条・第12条、同施行令第3条・第4条)。関係請負人の労働者は数に含めない。
- (1)は正しい。特定元方事業者(建設業の元請)は、自社と関係請負人の作業従事者が同じ場所で常時50人以上(ずい道等・圧気工法・一定の橋梁の工事は30人以上)となるとき、統括安全衛生責任者を選任する(同法第15条、同施行令第7条第2項)。2026年4月1日施行の改正で、この人数は労働者に限らず一人親方などの個人事業者も含む「作業従事者」で数えるようになった。
選択肢ごとの解説
- (1)正しい。元請・下請の作業従事者(一人親方等を含む)を合わせて常時50人以上(ずい道等・圧気工法・一定の橋梁は30人以上)で統括安全衛生責任者を選任する。
- (2)正しい。安全管理者は、建設業などで事業者が自ら常時50人以上の労働者を使用する事業場ごとに選任する。関係請負人の労働者は含めない。
- (3)正しい。衛生管理者は、業種を問わず事業者が自ら常時50人以上の労働者を使用する事業場ごとに選任する。関係請負人の労働者は含めない。
- (4)誤り。安全衛生推進者は、事業者が自ら使用する労働者が常時10人以上50人未満の事業場で選任する。
問題改訂の内容
本試験の (2)(3) は「元方事業者は,関係請負人の労働者を含め,常時50人以上となる事業場では,安全管理者(衛生管理者)を選任する。」だったが、安全管理者・衛生管理者は、事業者ごとに自ら常時50人以上の労働者を使用する事業場で選任するもので(労働安全衛生法第11条・第12条、同施行令第3条・第4条)、関係請負人の労働者は数に含めない。出題時から厳密には誤りで、現行の規定でも同じため、正答が 3 つにならないよう (2)(3) を「関係請負人の労働者を含めず,自ら常時50人以上の労働者を使用する事業場では…」に改めた。また (1) の統括安全衛生責任者は、2026 年 4 月 1 日施行の改正で、選任の基準となる人数を労働者に限らず一人親方等を含む「作業従事者」で数えるようになったため、現行の規定どおりに改めた。正答は本試験と同じ (4)。
- 労働安全衛生法 第11条・第12条
- 労働安全衛生法施行令 第3条・第4条
- 労働安全衛生法 第15条(2026年4月1日施行)
- 労働安全衛生法施行令 第7条第2項(2026年4月1日施行)
- 労働安全衛生規則 第12条の2
本試験の原文(改訂前)を見る
- (1)元方事業者は,関係請負人の労働者を含め,常時50人以上となる事業場(ずい道,圧気工法,一定の橋梁工事は除く)では,統括安全衛生責任者を選任する。
- (2)元方事業者は,関係請負人の労働者を含め,常時50人以上となる事業場では,安全管理者を選任する。
- (3)元方事業者は,関係請負人の労働者を含め,常時50人以上となる事業場では,衛生管理者を選任する。
- (4)元方事業者は,関係請負人の労働者を含め,常時50人以上100人未満となる事業場では,安全衛生推進者を選任する。
本試験の正答:(4)
改訂は資格試験対策.netが行ったもので、主催者によるものではありません。2026年9月時点の法令・基準にもとづきます。
同じ論点の過去問
令和5年度の前後の問題
出典:一般財団法人 全国建設研修センターが実施した1級土木施工管理技士 第一次検定 令和5年度(2023年7月2日(日)実施) 問題B No.8。現行の法令・基準に照らして一部を改訂しています(本試験の原文は解説の「問題改訂の内容」)。問題文は本試験の問題にもとづいています。解答・解説・論点の整理は資格試験対策.netの独自コンテンツです。最終更新 。この問題の誤りを報告する