経験記述(墜落災害,感電災害)
これは1級電気工事施工管理技士 第二次検定 令和2年度(2021年2月21日(日)実施) 問題1の問題です。論点は「施工経験記述」(重要度A・解答の形は記述)。採点すると、解き方 3 手順・引っかけの指摘が読めます。
あなたが経験した電気工事について,次の問に答えなさい。
1-1 経験した電気工事のなかで,墜落災害及び感電災害が発生する危険性があると予測した工事について,次の事項を記述しなさい。
(1) 工事名
(2) 工事場所
(3) 電気工事の概要 (ア) 請負金額(概略額) (イ) 概要
(4) 工期
(5) この電気工事でのあなたの立場
(6) あなたが担当した業務の内容
1-2 上記の電気工事の現場において,墜落災害が発生する危険性があると,あなたが予測した事項とその理由を2項目あげ,これらの労働災害を防止するために,あなたがとった対策を項目ごとに2つ具体的に記述しなさい。
ただし,対策の内容は重複しないこと。
また,保護帽の着用及び安全帯(要求性能墜落制止用器具)の着用のみの記述については配点しない。
1-3 上記(1-1)の電気工事の現場において,電気工事に従事する労働者に感電災害が発生する危険性があると予測した作業内容とその理由をあげ,あなたがとった対策を具体的に記述しなさい。
(記述例は当サイトで作成した架空の工事です。工事名などの「○○」には実際の名称が入ります。)
解答欄
正解
○○株式会社△△工場増築工事(電気設備工事)
22 字○○市立△△体育館新築工事(電気設備工事)
(仮称)○○物流センター新築電気設備工事
○○県△△市□□町5丁目
12 字○○県○○市△△町1丁目
○○道○○市△△区□□
約1億6,000万円
10 字約7,000万円
約3億円
S造地上2階・延べ面積6,500m²の工場の増築。高圧受電設備の増設(変圧器500kVA×2台),動力設備(電動機45台),照明設備(高天井用LED器具210台),自動火災報知設備
90 字RC造一部S造地上2階・延べ面積3,200m²の体育館。キュービクル式高圧受電設備300kVA,幹線・動力設備,アリーナ照明(高さ12m)60台,非常放送設備
S造地上4階・延べ面積22,000m²の物流倉庫。受変電設備(6.6kV,2,000kVA),幹線設備,照明器具1,500台,自動火災報知設備,構内情報通信設備
令和元年6月~令和2年5月
13 字平成30年9月~令和元年10月
平成31年4月~令和2年3月
現場代理人
5 字主任技術者
工事主任(施工管理担当)
電気設備工事全般の施工管理(工程・安全・品質管理)
25 字動力設備・照明設備の施工管理と安全管理
電気設備工事の施工管理と協力会社の安全指導
工場の天井(高さ約10m)に照明器具を取り付けるため,高所作業車の作業床からの墜落の危険があった。床に設備の基礎や段差が多いため。
65 字屋上のキュービクル周りのケーブル配線を,屋上端部の近くで行うため,パラペットを越えて墜落する危険があった。
作業計画を定めて作業指揮者を指名し,高所作業車の走行経路の段差を鋼板で解消してから作業床を上昇させた。
51 字屋上端部から2m以内での作業は,手すりの高さを確認し,不足する箇所に仮設の手すりを設けて作業させた。
作業床上での脚立の使用や身の乗り出しを禁止し,作業指揮者が作業中に巡回して守られていることを確認した。
51 字屋上で作業する区域をロープで区画し,端部側に資材を置かせず,作業開始前に区画の状態を点検した。
ケーブルラックの取付けを高さ約6mの移動式足場上で行うため,足場の移動時や昇降時に墜落する危険があった。
52 字2階床の配線用開口の周囲でケーブルを立ち上げるため,開口部から1階へ墜落する危険があった。
移動式足場は作業者を乗せたまま移動させず,移動後は脚輪のブレーキを掛け,アウトリガーを張り出して固定させた。
54 字開口部には手すりと幅木を備えた囲いを設け,作業で一時外すときは作業者以外を立入禁止にした。
昇降は足場に備え付けた昇降設備を使わせ,手に物を持って昇降しないよう資材はロープで荷揚げさせた。
48 字開口部の上部に墜落制止用器具の取付け設備を設け,作業前に職長が取付け状態を確認した。
既設の高圧受電設備に新設の変圧器を接続する作業で,既設の高圧母線が近くにあり,誤って充電部に接近するおそれがあったため。
60 字稼働中の工場の動力盤に新設の電動機回路を接続する作業で,盤内の既設の充電部に触れるおそれがあったため。
作業指揮者を定めて停電範囲を周知し,受電用遮断器と断路器を開路して施錠・表示した。検電器で停電を確認し,残留電荷を放電させて短絡接地器具を取り付けた。
75 字接続する回路の遮断器を開いて施錠と「通電禁止」の表示をし,検電で無電圧を確認した。隣接する充電部は絶縁シートで覆い,絶縁手袋を使わせた。
記述例は当サイトが作成した架空の工事の例です。ご自身の工事にあてはめて書いてください。管理項目別の例文と書き方のポイント →
解き方
- 1-1 は墜落と感電の両方の危険がある工事を選ぶ。H30 と違い,1-3 の感電も「上記(1-1)の電気工事の現場」で書くので,概要に既設設備への接続や受変電設備の工事が含まれていると書きやすい。
- 1-2 は墜落災害だけを2項目書く。根拠は労働安全衛生規則第518条(高さ2m以上の作業床),第519条(作業床の端・開口部の囲い・手すり・覆い),第521条(墜落制止用器具の取付設備),第526条(昇降設備),高所作業車の第194条の9〜第194条の11 などである。
- 1-3 は停電作業の措置(安衛則第339条:開閉器の施錠・通電禁止の表示,残留電荷の放電,検電,短絡接地器具)や作業指揮者(第350条),近接する充電部の防護(第342条・第347条)を書く。
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出典:一般財団法人 建設業振興基金が実施した1級電気工事施工管理技士 第二次検定 令和2年度(2021年2月21日(日)実施) 問題1。問題文は本試験の問題にもとづいています。解答・解説・論点の整理は資格試験対策.netの独自コンテンツです。最終更新 。この問題の誤りを報告する