移動式クレーンによるクスノキのつり上げ作業の安全措置(選択)
これは2級造園施工管理技士 第二次検定 令和6年度(2024年11月17日(日)実施) 問題2 設問(2)の問題です。論点は「安全管理」(重要度A・解答の形は記述・穴埋め)。採点すると、解き方 6 手順・引っかけの指摘が読めます。
(2) 移動式クレーンによるクスノキのつり上げ作業に関し、安全を確保するために行うべき措置について、次の記述の[A]〜[F]に当てはまる最も適当な語句または数値を下記のア〜ツの中から選び、その記号を解答欄に記入しなさい。
【問題2】次に示す〔工事数量表〕及び〔工事に係る条件〕に基づく造園工事の安全管理に関して、以下の設問(1)〜(3)について答えなさい。
〔工事に係る条件〕
・本工事は、供用中の総合公園(20ha)の一部区域(約3ha)において、上記の工事数量表に基づく工事を施工するものである。
・移植するクスノキは、本工事区域内に生育するものを掘り取って移植するものである。なお、つり上げる際の重量は根鉢を含め6.0tを見込んでいる。
・公園区域内は平坦地であり、架空線などの障害物はない。
・[A]とは、移動式クレーンの構造及び材料ならびにジブの傾斜角及び長さに応じて負荷させることができる最大の荷重から、フック等のつり具の質量を差し引いた荷重のことであり、つり荷の荷重が[A]以内となる移動式クレーンを用いた。
・本工事で移植するクスノキのつり上げ作業に当たって、移動式クレーンの運転業務に[B]を就かせることとした。
・つり角度と水平面とのなす角度は[C]とした。
・玉掛け用フックは、安全係数として[D]を使用した。
・移動式クレーンの運転に係る合図者の人数を[E]とし、あらかじめ打ち合わせた内容で明確に合図を行った。
・荷をつる際、介錯ロープを[F]に取り付け、合図者が安全な位置で誘導した。
(選択欄)ア.定格荷重 イ.つり上げ荷重 ウ.積載荷重 エ.移動式クレーン運転士免許を受けた者 オ.小型移動式クレーンの運転技能講習を修了した者 カ.玉掛けの業務に関する安全のための特別の教育を修了した者 キ.30° ク.75° ケ.90° コ.2 サ.4 シ.6 ス.1人 セ.2人 ソ.3人 タ.つり荷の中央部 チ.つり荷の端部 ツ.クレーンのフック
| 工種 | 種別 | 細別 | 規格 | 単位 | 数量 | 備考 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 移植工 | 高木移植工 | クスノキ | H(m) 11.0、C(m) 1.40、W(m) 5.0 | 本 | 5 | 支柱取付け |
| 樹木整姿工 | 高中木整姿工 | イチョウ | H(m) 12.0、C(m) 1.50、W(m) 6.0 | 本 | 20 |
解答欄
正解
| A | ア.定格荷重(ア・定格荷重 も正解) |
|---|---|
| B | エ.移動式クレーン運転士免許を受けた者(エ・移動式クレーン運転士免許を受けた者 も正解) |
| C | キ.30°(キ・30°・30 も正解) |
| D | シ.6(シ・6 も正解) |
| E | ス.1人(ス・1人 も正解) |
| F | チ.つり荷の端部(チ・つり荷の端部 も正解) |
解き方
- A クレーン等安全規則第1条第6号は、移動式クレーンの定格荷重を、構造及び材料並びにジブの傾斜角及び長さに応じて負荷させることができる最大の荷重から、フック等のつり具の重量に相当する荷重を控除した荷重と定義している。同規則第69条は、定格荷重をこえる荷重をかけて使用することを禁止している(ア)。つり上げ荷重はつり具の重量を含む最大の荷重(労働安全衛生法施行令第10条)、積載荷重はエレベーター・高所作業車など人や荷を載せて上昇させるものの用語である。
- B つり上げる重量は根鉢を含め6.0tなので、作業半径での定格荷重が6.0t以上の移動式クレーンを用いる。そのつり上げ荷重は5t以上になる。クレーン等安全規則第68条は、つり上げ荷重1t以上の移動式クレーンの運転の業務(施行令第20条第7号)は移動式クレーン運転士免許を受けた者でなければ就かせてはならないとし、小型移動式クレーン運転技能講習の修了者が運転できるのは、つり上げ荷重1t以上5t未満の小型移動式クレーンに限っている。よってエである。玉掛けの特別教育(カ)は、つり上げ荷重1t未満の移動式クレーンの玉掛けの業務の資格(同規則第222条)で、運転の資格ではない。
- C 土木工事安全施工技術指針(国土交通省)は、移動式クレーンのフックは吊り荷の重心に誘導し、「吊り角度と水平面とのなす角度は60度以内とする」としている。本検定もこの文言で出題しており(1級 令和5年度 問題5・2級 平成29年度 問題3でも、同じ文言で「60度以内」を問うている)、ここでの角度は2本の玉掛け用ワイヤロープの開き角(吊り角度)を指す。開き角が大きいほど1本のロープにかかる張力が大きくなるので60°以内とし、選択欄では30°(キ)が当たる。1本にかかる張力は荷重÷(2×cos(開き角÷2))で、開き角30°では荷重の約0.52倍、60°では約0.58倍、120°では荷重と同じ1.0倍になる。75°・90°は60°を超える。
- D クレーン等安全規則第214条は、玉掛用具であるフック又はシャックルの安全係数を5以上としている(安全係数=切断荷重÷かかる荷重の最大値)。選択欄の2・4・6のうち5以上は6(シ)である。
- E 同規則第71条は、移動式クレーンを用いて作業を行うときは、運転について一定の合図を定め、合図を行う者を指名して合図を行わせるとしている。合図者が複数いると運転者が誰の合図に従えばよいか分からず、誤操作の原因になるので、合図者は1人(ス)に決める。
- F 介錯ロープは、つり荷の回転や振れを抑えて誘導するためのロープである。つり荷の端部(チ)に取り付けると、小さな力で荷の向きを制御でき、つり荷から離れた安全な位置で誘導できる。クレーンのフックに付けても荷の回転は抑えられない。
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令和6年度の前後の問題
出典:一般財団法人 全国建設研修センターが実施した2級造園施工管理技士 第二次検定 令和6年度(2024年11月17日(日)実施) 問題2 設問(2)。問題文は本試験の問題にもとづいています。解答・解説・論点の整理は資格試験対策.netの独自コンテンツです。最終更新 。この問題の誤りを報告する