繰越利益剰余金からの配当と利益準備金の積立
これは建設業経理士2級 第35回(2024年9月8日(日)実施) 第1問 (1)(配点 4点)の問題です。論点は「株式・配当・純資産」(重要度C・解答の形は記号+勘定科目+金額)。採点すると、解き方 3 手順・引っかけの指摘が読めます。
次の各取引について仕訳を示しなさい。使用する勘定科目は下記の<勘定科目群>から選び、その記号(A〜Y)と勘定科目を書くこと。なお、解答は次に掲げた(例)に対する解答例にならって記入しなさい。(例)現金 ¥100,000 を当座預金に預け入れた。→ 借方 B 当座預金 100,000 / 貸方 A 現金 100,000
甲社は、株主総会において、繰越利益剰余金を財源として、株主配当金 ¥3,000,000 を支払うことを決議した。なお、同社の資本金は ¥100,000,000 で、資本準備金は ¥15,000,000 であり、利益準備金は ¥8,000,000 である。
A現金B当座預金C材料貯蔵品D未成工事支出金E投資有価証券F賞与引当金G機械装置H社債J未払配当金K資本金L資本準備金M利益準備金N繰越利益剰余金Q完成工事高R賞与S社債発行費T受取配当金U減価償却費W固定資産売却益X固定資産売却損Y賞与引当金繰入額
解答欄
正解
| 記号 | 借方科目 | 金額 | 記号 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|---|---|
| N | 繰越利益剰余金 | 3,300,000 | J | 未払配当金 | 3,000,000 |
| M | 利益準備金 | 300,000 |
解き方
- 配当を決議した時点では支払っていないので、貸方は未払配当金 3,000,000。
- 利益準備金の積立額は、次の2つの小さいほう。①配当額の 1/10 = 3,000,000 × 1/10 = 300,000。②資本金の 1/4 までの残り = 100,000,000 × 1/4 − (15,000,000 + 8,000,000) = 25,000,000 − 23,000,000 = 2,000,000。
- 小さいほうの 300,000 を利益準備金に積み立てる。財源は繰越利益剰余金なので、借方は繰越利益剰余金 3,000,000 + 300,000 = 3,300,000。
引っかけ:利益準備金の積立上限は「資本準備金と利益準備金の合計が資本金の 1/4 に達するまで」。この問題は残り枠が 2,000,000 あるので配当の 1/10 がそのまま積立額になるが、枠が小さい回では枠のほうが答えになる。必ず両方を計算して比べる。
同じ論点の過去問
第39回 第1問 (1)資本準備金の取崩し(その他資本剰余金への振替)
第38回 第1問 (1)株主配当金の支払い(源泉徴収税額の預り)
第37回 第1問 (1)剰余金の配当と利益準備金の積立て(資本金の4分の1が上限)
第36回 第1問 (1)資本準備金の資本金への組入れ
第34回 第1問 (4)資本準備金の資本金への組入れ
論点ページ:株式・配当・純資産の要点この論点の出題実績とよくある間違い
→第35回の前後の問題
出典:一般財団法人 建設業振興基金が実施した建設業経理士2級 第35回(2024年9月8日(日)実施) 第1問 (1)。問題文は本試験の問題にもとづいています。解答・解説・論点の整理は資格試験対策.netの独自コンテンツです。最終更新 。この問題の誤りを報告する