平成30年度 問題1論点:施工経験記述重要度 A未着手

施工経験記述(品質管理又は安全管理)

これは2級土木施工管理技士 第二次検定 平成30年度(2018年10月28日(日)実施) 問題1の問題です。論点は「施工経験記述」(重要度A・解答の形は記述)。採点すると、解き方 3 手順・引っかけの指摘・現行の法令・基準との関係が読めます。

あなたが経験した土木工事の現場において,工夫した品質管理又は工夫した安全管理のうちから1つ選び,次の〔設問1〕,〔設問2〕に答えなさい。

〔注意〕あなたが経験した工事でないことが判明した場合は失格となります。

〔設問1〕あなたが経験した土木工事に関し,次の事項について解答欄に明確に記述しなさい。

〔注意〕「経験した土木工事」は,あなたが工事請負者の技術者の場合は,あなたの所属会社が受注した工事内容について記述してください。従って,あなたの所属会社が二次下請業者の場合は,発注者名は一次下請業者名となります。

なお,あなたの所属が発注機関の場合の発注者名は,所属機関名となります。

(1) 工事名

(2) 工事の内容

① 発注者名

② 工事場所

③ 工期

④ 主な工種

⑤ 施工量

(3) 工事現場における施工管理上のあなたの立場

〔設問2〕上記工事で実施した「現場で工夫した品質管理」又は「現場で工夫した安全管理」のいずれかを選び,次の事項について解答欄に具体的に記述しなさい。

ただし,安全管理については,交通誘導員の配置のみに関する記述は除く。

(1) 特に留意した技術的課題

(2) 技術的課題を解決するために検討した項目と検討理由及び検討内容

(3) 上記検討の結果,現場で実施した対応処置とその評価

解答欄

0 / 40 字
0 / 30 字
0 / 30 字
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0 / 240 字
0 / 240 字
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ご自身が担当した工事について書きます。本試験は解答用紙の枠に手書きです。書き終えたら「採点する」で記述例と要点を表示し、書けていた要点にチェックを入れて記録します。

経験記述は、受検者が自分の工事について書く問題です。記述例は書き方の参考として見てください。

正解

工事名の記述例

平成29年度 市道○○線 △△橋橋梁補修工事

22 字
別解

平成29年度 ○○橋橋梁長寿命化修繕工事

県道○○線 △△橋 塗替え塗装・断面修復工事(その2)

発注者名の記述例

○○市建設部道路維持課

11 字
別解

○○県△△土木事務所

株式会社○○建設(所属会社が二次下請の場合の一次下請業者名)

工事場所の記述例

○○県○○市△△町地内

11 字
別解

○○県○○郡△△町大字□□地内

工期の記述例

平成29年9月25日~平成30年2月28日

21 字
別解

平成28年10月3日~平成29年3月17日

主な工種の記述例

橋梁補修工(鋼桁塗替え塗装工,断面修復工),足場工(吊り足場)

31 字
別解

断面修復工,ひび割れ注入工,表面被覆工,仮設工(吊り足場)

塗替え塗装工(素地調整・塗装),支承補修工,足場工

施工量の記述例

鋼桁塗替え塗装(Rc-I塗装系)A=1,800m²,断面修復(ポリマーセメントモルタル)A=24m²,吊り足場 A=620m²

63 字
別解

断面修復(左官工法)A=35m²,ひび割れ注入 L=120m,表面被覆 A=240m²,吊り足場 A=500m²

鋼桁塗替え塗装(Rc-I塗装系)A=2,400m²,支承補修 12基,吊り足場 A=850m²

工事現場における施工管理上のあなたの立場の記述例

現場代理人

5 字
別解

主任技術者

工事主任(施工管理担当)

現場監督(施工管理担当)

発注者側の監督員

設問2 (1) 特に留意した技術的課題の記述例

本工事は河川をまたぐ橋長60mの3径間鋼鈑桁橋の補修で,腐食した鋼桁A=1,800m²をブラストで素地調整し,Rc-I塗装系で塗り替えるものである。塗装は11月から1月に行う計画で,朝の気温は5℃を下回る日が多く,河川上のため湿度が85%を超えて鋼材表面に結露しやすかった。このため,塗膜の付着不良や硬化不良を防ぎ,目標膜厚250μmを確保することが品質管理上の技術的課題であった。

191 字
別解

(別の例:断面修復の品質管理)同橋のRC床版下面と橋台には,かぶり不足と塩化物による鉄筋腐食で,コンクリートの浮き・剥離がA=24m²生じていた。断面修復の後に鉄筋の腐食が再び進むと,補修箇所が再び剥離する。このため,劣化部を確実に除去し,修復材と既設コンクリートとの付着を確保することが品質管理上の技術的課題であった。

(安全管理を選んだ例)鋼桁の塗替えと床版下面の断面修復は,河川の水面から高さ約8mの吊り足場(A=620m²)上で約4か月行う計画であった。ブラストや塗装の機材を移動する際に手すりや床材を一時的に外す場面があり,作業員の墜落と,工具や資材の河川への落下が懸念された。このため,吊り足場からの墜落・落下災害を防止することが安全管理上の技術的課題であった。

設問2 (2) 検討した項目と検討理由及び検討内容の記述例

塗膜の品質を確保するため,次の3項目を検討した。①塗装の可否の判断:低温・高湿度の状態や結露した面に塗ると付着不良や硬化不良が生じるため,気温・湿度・鋼材表面温度の測定方法と塗装を中止する基準を検討した。②素地調整後の管理:ブラストした鋼材は短時間でさびが生じるため,素地調整から防食下地の塗装までの時間を検討した。③膜厚の確保:低温では塗料の粘度が上がり膜厚がばらつくため,使用量と膜厚の測定方法を検討した。

205 字
別解

(左の別例の続き)①はつりの範囲と深さ:劣化部が残ると再劣化するため,浮きの範囲を打音で調べ,はつる深さを鉄筋の位置と塩化物イオン量から検討した。②鉄筋の処理:さびが残ると再び腐食するため,さびの除去方法と防錆材を検討した。③修復材の施工:付着不良を防ぐため,下地処理の方法,1層の塗付け厚さ,低温時の養生方法を検討した。

(左の安全管理の例の続き)①足場の構造:墜落と落下を防ぐため,作業床の幅と隙間,手すりと中さんの高さ,下方の防網・シートを検討した。②墜落制止用器具:手すりや床材を外して作業する場面に備え,器具の種類と取付け設備を検討した。③点検:機材の移動で足場が損傷するおそれがあるため,点検者と点検の時期・項目を検討した。

設問2 (3) 現場で実施した対応処置とその評価の記述例

①吊り足場をシートで囲ってジェットヒータで加温し,塗装前と2時間ごとに気温・湿度・鋼材表面温度を測った。気温5℃以下,湿度85%以上,鋼材温度が露点+3℃未満のいずれかのときは塗装しなかった。②ブラストは当日に塗れる範囲に限り,4時間以内に有機ジンクリッチペイントを塗った。③使用量を空缶で確かめ,1ロット25点の膜厚を測った。その結果,平均膜厚は目標の90%以上で付着不良もなかった。測定値で可否を判断したことが有効であったと評価する。

219 字
別解

(左の別例の続き)①打音で確かめた浮きの範囲より広くはつり,鉄筋の裏側まで20mm程度はつって劣化部を除去した。②鉄筋はワイヤブラシでさびを落とし,防錆材を塗った。③はつり面を高圧水で洗浄してプライマーを塗り,ポリマーセメントモルタルを1層20mm以下で塗り重ね,5℃以上を保って湿潤養生した。その結果,引張試験で付着強度が規格値以上であることを確認できた。はつり深さを事前に決めたことが有効であったと評価する。

(左の安全管理の例の続き)①作業床は幅40cm以上で隙間なく敷き,手すりを高さ90cm,中さんを45cmに設け,足場の下面と側面に防網とシートを張った。②全員に特別教育を受けさせてフルハーネス型墜落制止用器具を使用させ,桁に張った親綱に常に掛けさせた。③点検者を指名して毎日の作業開始前と強風・大雨の後に足場を点検させ,記録を残した。その結果,墜落・落下災害なく完了した。点検で不具合を早く補修できたと評価する。

要点(書けていたものにチェック)工事名発注者名工事場所工期主な工種施工量工事現場における施工管理上のあなたの立場設問2 (1) 特に留意した技術的課題設問2 (2) 検討した項目と検討理由及び検討内容設問2 (3) 現場で実施した対応処置とその評価
要点の 6 割以上で「正解」扱いにします。

記述例は当サイトが作成した架空の工事の例です。ご自身の工事にあてはめて書いてください。管理項目別の例文と書き方のポイント →

解き方

  1. 設問1は,実際に携わった土木工事について契約上の工事名・発注者・場所・工期・工種・数量と自分の立場を書く。設問2で使う工種・数量・時期を工事概要に入れておき,内容を一致させる。
  2. 設問2は品質管理か安全管理のどちらか1つを選び,(1)現場の状況(規模・時期・気象などを数値で)→技術的課題,(2)検討した項目ごとに理由と内容,(3)項目ごとの対応処置(数値)→結果と評価の順に書く。(2)の項目と(3)の処置を①②③で対応させると読みやすい。
  3. この記述例は当サイトが作成した架空の工事(鋼鈑桁橋の塗替え塗装と断面修復)である。塗装禁止条件(Rc-I塗装系の塗料は気温5℃以下・湿度85%以上で塗装しない)と膜厚の判定(ロットの平均値が目標膜厚の90%以上)は鋼道路橋防食便覧による。別解に断面修復の品質管理の例と,吊り足場での安全管理の例を示した。
引っかけ:設問1に書き漏れがあったり,設問2で求められていない内容(工程管理など)を書いたりすると,問題2以降が採点されない。(3)は処置だけでなく「評価」まで書く。安全管理で交通誘導員の配置だけを書くのは不可。安全管理では「安全帯」ではなく現行の用語「墜落制止用器具」で書く。
現行法令との関係:受検者自身の工事を書く問題で,問題の前提は変わらない。ただし安全管理を選んで足場や高所作業を書く場合は,試験後の改正を反映させる必要がある。①労働安全衛生規則等の改正(平成30年厚生労働省令第75号,2019-02-01施行)で「安全帯」が「墜落制止用器具」に改められ,高所ではフルハーネス型が原則となり,フルハーネス型を用いる作業に特別教育(第36条第41号)が必要になった。②令和5年厚生労働省令第22号(2023-10-01施行)で,つり足場の作業開始前の点検(第568条)と悪天候・組立て等の後の点検(第567条第2項)は,事業者が点検者を指名して行わせることになった。別解の安全管理の例はこれらの現行規定(作業床の幅40cm以上・隙間なし〔第574条〕,手すり85cm以上・中さん35~50cm〔第563条〕)で書いた。解答欄の行数は資料で確かめられなかったため,設問2の各欄は240字程度(8行相当)を目安とした。

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出典:一般財団法人 全国建設研修センターが実施した2級土木施工管理技士 第二次検定 平成30年度(2018年10月28日(日)実施) 問題1。問題文は本試験の問題にもとづいています。解答・解説・論点の整理は資格試験対策.netの独自コンテンツです。最終更新 。この問題の誤りを報告する