日商簿記3級の合格率と難易度(ネット試験と統一試験・70点の取り方)

公開 ・執筆・編集:試験対策プロジェクトチーム(スタジオインサイト)

日商簿記3級の合格率は、ネット試験が2025年4月〜2026年3月で40.8%、統一試験が第173回(2026年6月14日)で33.8%です(日本商工会議所の公表値)。合格は70%以上(100点満点で70点以上)で決まるので、合格率は「70点に届いた人の割合」です。どちらの方式でも、仕訳の第1問45点を取り切ることが合格への近道です。

公表されている合格率

日本商工会議所は、統一試験は回ごと、ネット試験は期間ごとに合格率を公表しています。直近の4つずつを並べると次のとおりです。

統一試験の回(試験日)合格率ネット試験の期間合格率
第173回(2026年6月14日)33.8%2026年4月〜6月44.5%
第172回(2026年2月22日)33.6%2025年4月〜2026年3月40.8%
第171回(2025年11月16日)34.5%2024年4月〜2025年3月38.6%
第170回(2025年6月8日)42.4%2023年4月〜2024年3月37.1%

受験者数と合格者数は試験情報の表にまとめています。2025年4月〜2026年3月の受験者は、ネット試験が約276,000人、統一試験(第170〜172回の実受験者)が約53,000人でした。いまは受験者の多くがネット試験で受けています。

合格率の数字の読み方

合格率は「70点に届いた人の割合」

3級の合格基準は70%以上で、合計100点の試験では70点以上です。上位何%が合格、という決め方ではありません。合格率が低い回は、その問題で70点に届いた人が少なかった回、と読むのが自然です。

統一試験は「実際に受けた人」に対する割合

統一試験の合格率は、実受験者数に対する合格者数の割合です。申し込んでも当日受けなかった人は含みません。たとえば第173回は、申込者が16,533人、実受験者が14,359人、合格者が4,854人でした。

ネット試験は期間の長さに注意

ネット試験は回ではなく期間ごとの公表です。いちばん新しい44.5%は2026年4月〜6月の3か月分なので、1年分の40.8%とそのまま比べることはできません。

統一試験は回によって動く

統一試験は、第170回の42.4%のあと、第171回〜第173回は33〜34%台でした。回ごとに問題が違うので、合格率も回によって動きます。差の理由は公表資料からは分かりません。合格率の高い回を選んで受けることはできないので、どの回でも70点を取れる準備をするのが確実です。

ネット試験と統一試験の違い

日本商工会議所は、ネット試験と統一試験は出題範囲・問題の難易度・合格基準がいずれも同じで、合格すれば同じ資格になると案内しています。違うのは受け方です。

ネット試験統一試験
受験日各ネット試験会場が設定する日から選ぶ(休止期間を除く)年3回、全国共通の日
問題受験者ごとに違う問題が出題範囲からランダムに出る全国共通
答え方パソコンで入力。仕訳問題の勘定科目はプルダウンで選ぶ冊子に記入
合否試験の終了後すぐ(大問ごとの点数が載ったスコアレポート)後日(期日や方法は商工会議所ごと)
受け直し不合格でも、休止期間を除いて受け直せる統一試験で受け直すなら次の回(ネット試験でも受け直せる)

公表の合格率はネット試験のほうが高めですが、受験者や時期が違うため、単純には比べられません。どちらが受かりやすいかで選ぶより、自分に合う受け方で選ぶほうが確実です。

  • ネット試験が合う人:受験日を自分で決めたい人、結果をすぐ知りたい人、不合格のときに早く受け直したい人
  • 統一試験が合う人:パソコンの操作に不安がある人、紙に書いて解きたい人

ネット試験の答え方のきまりは出題方法と答え方にあります。キーボードで数字を入力し、マウスで科目を選べれば受けられます。

3級の難しさはどこにあるか

3級の範囲は出題区分表で決まっていて、日本商工会議所が公表しています。範囲が広すぎて手がつけられない、という試験ではありません。当サイトの見方では、難しさは次の3つにあります。

  1. 仕訳の数が多い。第1問は仕訳の問題で、似た科目から正しく選ぶ力が問われます。1題の取りこぼしは小さく見えても、積み重なると70点に届きません。
  2. 第3問の決算は1か所の誤りが広がる。決算整理事項を1つまちがえると、当期純利益や合計の欄まで合わなくなります。
  3. 60分で3題を解き切る。時間が足りなくなると、分かる問題まで落とします。解く順番と時間配分を先に決めておく必要があります。

また、2027年4月1日以降は範囲と配点が変わります。手形が範囲から外れ、販売のつど売上原価に振り替える方法・有形固定資産の除却・定率法が2級から移ります。くわしくは2027年度の改定をご覧ください。

70点の取り方:第1問45点を軸にする

第1問は、2027年3月31日まで(運営調べ)も、4月1日以降も45点です。第1問でどれだけ取れるかで、第2問・第3問で必要な点が決まります。

第1問の点第2問・第3問で必要な点(55点中)第2問・第3問の正答の割合
45点25点約45%
39点31点約56%
33点37点約67%
27点43点約78%

第1問を39点取れば、第2問と第3問は6割弱で合格に届きます。第1問が27点だと、残りで8割近くが必要です。当サイトの模擬試験は第1問を仕訳15題(1題3点)で作っているので、39点は15題中13題の正解にあたります。

配点の時期ごとの目安の例

当サイトの考え方として、次のような点の取り方を目安の例にしています。

受験する時期と配点第1問第2問第3問合計
2027年3月31日まで(45・20・35点、運営調べ)39点10点23点72点
2027年4月1日以降(45・25・30点)39点14点19点72点

2027年4月以降は、第2問が25点に増え、第3問が30点に減ります。第2問を半分以下でよいと割り切りにくくなるので、補助簿・商品有高帳・伝票などの型も早めに練習してください。

第2問・第3問の採点の内訳(どの欄が何点か)は公表されていません。当サイトの模擬試験は当サイトの採点基準で採点します。

よくある質問

ネット試験と統一試験、どちらが受かりやすいですか?

日本商工会議所は、出題範囲・問題の難易度・合格基準はどちらも同じと案内しています。公表の合格率はネット試験が2025年4月〜2026年3月で40.8%、統一試験が第173回で33.8%ですが、受験者や時期が違うため単純には比べられません。

合格点は回によって変わりますか?

合格基準は70%以上(合計100点で70点以上)です。2027年4月1日以降の配点の告知でも、合計100点・合格基準70点以上と示されています。

ネット試験の結果では、大問ごとの点数が分かりますか?

分かります。試験の終了後に、大問ごとの点数が載ったスコアレポートが紙で配られます。不合格だったときは、点の低い大問から勉強し直すとよいでしょう。

あわせて読む

出典・参考:受験者データ(日本商工会議所、2026年10月29日確認)、3級 試験科目・注意事項(日本商工会議所、2026年10月29日確認)、2027年度以降の日商簿記3級試験問題の配点について(日本商工会議所、2026年10月29日確認)、ネット試験(インターネット申込方式)に関するQ&A(日本商工会議所、2026年10月29日確認)、日商簿記検定試験 ネット試験について(日本商工会議所、2026年10月29日確認)

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