クスノキの移植(掘取り前に行う作業・水極めによる埋戻し後に行う作業とその目的)
これは1級造園施工管理技士 第二次検定 令和3年度(2021年12月5日(日)実施) 問題4 設問(3)(ロ)(ハ)の問題です。論点は「植栽・移植」(重要度A・解答の形は記述・穴埋め)。採点すると、解き方 4 手順・引っかけの指摘が読めます。
(3) 高木移植工に関し、以下の(イ)〜(ハ)について答えなさい。
【問題4】次に示す工事数量表及び工事に係る条件に基づく造園工事の品質管理に関する以下の設問(1)〜(3)について答えなさい。
〔工事に係る条件〕
・本工事は、供用後30年を経過した総合公園の一部区域の再整備を行うものであり、上記の工事数量表に基づき施工するものである。
・高木移植工は、根回し後、適切な期間、養生されているクスノキを移植する。
(ロ) クスノキの移植に当たり、樹木の品質を確保するため、掘取り前に行うべき作業の内容を、その目的と併せて具体的に3つ記述しなさい。
(ただし、幹巻き、蒸散抑制剤の散布、及び病虫害防除のための薬剤散布を除く。)
(ハ) クスノキの移植に当たり、樹木の品質を確保するため、水極め法による埋戻しの後に行うべき作業の内容を、その目的と併せて具体的に2つ記述しなさい。
(ただし、幹巻き、蒸散抑制剤の散布、及び病虫害防除のための薬剤散布を除く。)
| 工種 | 種別 | 細別 | 規格 | 単位 | 数量 | 備考 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 植栽工 | 高木植栽工 | ヤマボウシ | H(m) 3.5、C(m) 0.21、W(m) ―、株立数 3本立以上 | 本 | 10 | 支柱取付け |
| 植栽工 | 高木植栽工 | ソメイヨシノ | H(m) 3.0、C(m) 0.12、W(m) 1.0、株立数 ― | 本 | 5 | 支柱取付け |
| 植栽工 | 地被類植栽工 | シバザクラ | 3芽立、コンテナ径9.0cm | 鉢 | 2,500 | |
| 植栽工 | 地被類植栽工 | コクマザサ | 3芽立、コンテナ径10.5cm | 鉢 | 1,000 | |
| 移植工 | 高木移植工 | クスノキ | H(m) 7.0、C(m) 0.80、W(m) 3.0、株立数 ― | 本 | 1 | 支柱取付け |
解答欄
正解
枝葉を適度に切詰め・枝透かしし摘葉して、根の吸水と葉の蒸散のつり合いをとり、活着を助ける。
45 字移植先で同じ向きに植えるため、幹の日当たり側に印を付け、日焼けや生育不良を防ぐ。
仮支柱を取り付けて、掘取り中に樹木が倒れたり根鉢が崩れたりして傷むのを防ぐ。
38 字土が乾いているときは数日前に十分灌水し、根鉢を崩れにくくして樹体の水分を保つ。
枝を縄で幹側へ寄せて縛る枝しおりを行い、掘取りや積込み時の枝折れや枝葉の傷みを防ぐ。
42 字根元の周りの下草やごみを取り除き、根鉢の大きさを正しく掘り回せるようにして根を傷めないようにする。
水が引いた後に土を足して地均しし、根元に水鉢を切って、灌水した水が根鉢に行きわたるようにする。
47 字根元にマルチングを行い、土壌の乾燥と地温の変化を抑えて新根の発生を助ける。
支柱を取り付けて幹を固定し、風による根鉢の動揺を防いで新根の切断を防ぎ、活着を助ける。
43 字植付け後に枯れ枝・傷んだ枝を剪定して整姿し、蒸散量を抑えて樹勢の回復を助ける。
模範解答・別解は当サイトが作成したものです(主催者は記述式の解答を公表していません)。
解き方
- (ロ) 公園緑地工事共通仕様書(令和2年5月) 第2章2-4-4 2 は、樹木の掘取りに先立ち、必要に応じて仮支柱を取り付け、時期・土質・樹種・生育の状態を考慮して枝葉を適度に切詰め、または枝透かし・摘葉を行うとしている。根回しで根が切られたクスノキは吸水できる量が少ないので、枝葉を減らして蒸散を抑える。仮支柱は掘取り中の倒伏と根鉢の崩れを防ぐ。枝しおり(枝を幹側に寄せて縄で結束する)は、掘取り・吊上げ・運搬のときの枝折れを防ぐ。
- このほか、移植先で同じ向きに植えるための方位(日当たり側)の印付け(日焼けの防止)、乾燥時の事前の灌水(根鉢の崩れ防止)、根元の下草の除去なども掘取り前の作業である。根回しは条件で既に行われ、適切な期間養生されているので、ここでは答えにならない。幹巻き・蒸散抑制剤・病虫害防除の薬剤散布は除かれている。
- (ハ) 共通仕様書 2-3-3 2(6) は、水ぎめは根鉢の周囲に土が密着するように水を注ぎながら植え付け、仕上げは水が引くのを待って土を入れ、軽く押さえて地均しするとしている。2-4-1 11(7) は、埋め戻し完了後は地均し等を行い、根元の周囲に水鉢を切って十分灌水して仕上げるとし、同(9) は支柱をぐらつきのないよう設置するとしている。
- 水極めの後は、地均しと水鉢づくり・灌水(根鉢への水の供給)、支柱の取付け(根鉢の動揺を防ぎ新根を守る)、マルチング(乾燥・地温の変化の防止)、植付け後の整姿剪定などを行う。
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令和3年度の前後の問題
出典:一般財団法人 全国建設研修センターが実施した1級造園施工管理技士 第二次検定 令和3年度(2021年12月5日(日)実施) 問題4 設問(3)(ロ)(ハ)。問題文は本試験の問題にもとづいています。解答・解説・論点の整理は資格試験対策.netの独自コンテンツです。最終更新 。この問題の誤りを報告する