第37回 第4問 問1 社債に係る仕訳論点:ヘッジ会計・デリバティブ重要度 B配点 4点未着手

繰延ヘッジ:ヘッジ対象(その他有価証券)の決算時仕訳

これは建設業経理士1級 財務諸表 第37回(2025年9月7日(日)実施) 第4問 問1 社債に係る仕訳(配点 4点)の問題です。論点は「ヘッジ会計・デリバティブ」(重要度B・解答の形は仕訳(記号+勘定科目+金額)または金額(千円))。採点すると、解き方 3 手順・引っかけの指摘が読めます。

次の<資料>に基づき下の設問に解答しなさい。なお、使用する勘定科目は下記の<勘定科目群>から選び、その記号(ア〜コ)と勘定科目を書くこと。

<資料> 当社(決算日:3月31日)は、20×4年4月1日にA社発行の固定利付社債を 5,000,000 円(償還期日:20×7年3月31日)で購入し、これをその他有価証券に分類した。購入と同時に、当該社債の価格変動リスクをヘッジするために、同一数量のA社社債について先渡契約(決済日:20×7年3月31日、決済価額:5,000,000 円、売り予約)を締結した。その後、市場利子率の上昇により、20×5年3月31日のA社社債の時価は 4,865,000 円、先渡契約の時価は 135,000 円となった。なお、先渡契約の締結にかかる手数料はゼロとし、繰延ヘッジ、時価ヘッジともに、実効税率を 30% として税効果会計を適用する。

問1 繰延ヘッジをした場合の 20×4年度決算時(20×5年3月31日)の仕訳を、社債に係る仕訳と先渡契約に係る仕訳とに分けて答えなさい。

(このページでは「社債に係る仕訳」を答える)

ア先渡契約イ先渡契約損益ウ繰延ヘッジ損益エ法人税等調整額オその他有価証券カ繰延税金資産キ繰延税金負債クその他有価証券評価差額金コ有価証券評価損益

解答欄

借方

貸方

借方・貸方は 3 行まで使えます。使わない行は空欄のままにしてください。

金額はカンマなしでも入力できます。

正解

記号借方科目金額記号貸方科目金額
カ繰延税金資産40,500オその他有価証券135,000
クその他有価証券評価差額金94,500

解き方

  1. ヘッジ対象のA社社債はその他有価証券なので、決算日に時価評価する。評価差額 = 時価 4,865,000 − 取得原価 5,000,000 = △135,000(評価損)。その他有価証券の評価差額は損益にせず、純資産の部に直入する(全部純資産直入法)。
  2. 税効果:135,000 × 30% = 40,500 を繰延税金資産(評価損なので将来減算一時差異)に計上し、差額 135,000 − 40,500 = 94,500 をその他有価証券評価差額金(借方)にする。
  3. 仕訳:(借)繰延税金資産 40,500・その他有価証券評価差額金 94,500 /(貸)その他有価証券 135,000。繰延ヘッジでは、ヘッジ対象の会計処理は通常のその他有価証券と変わらない。
引っかけ:繰延ヘッジで繰り延べるのはヘッジ手段(先渡契約)の損益であり、ヘッジ対象の社債の評価差額に繰延ヘッジ損益は使わない。評価損なので繰延税金「資産」。有価証券評価損益(コ)を使うのは時価ヘッジ(問2)のとき。

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出典:一般財団法人 建設業振興基金が実施した建設業経理士1級 財務諸表 第37回(2025年9月7日(日)実施) 第4問 問1 社債に係る仕訳。問題文は本試験の問題にもとづいています。解答・解説・論点の整理は資格試験対策.netの独自コンテンツです。最終更新 。この問題の誤りを報告する