材料副費の予定配賦(直接工事費・次月繰越額・副費配賦差異の勘定残高)
これは建設業経理士1級 原価計算 第31回(2022年9月11日(日)実施) 第3問(配点 12点)の問題です。論点は「材料副費の予定配賦と副費配賦差異」(重要度B・解答の形は金額(+記号A/B)、第30回のみ配賦表)。採点すると、解き方 5 手順・引っかけの指摘が読めます。
当社におけるM資材の購入と現場搬入に関する次の<資料>に基づいて、下の設問に答えなさい。なお、副費配賦差異については、月次ではそのまま繰り越す処理をしている。
問1 直接工事費に算入されるM資材費を計算しなさい。
問2 次月に繰り越すM資材の金額を計算しなさい。
問3 M資材について当月の副費配賦差異の勘定残高を計算し、借方差異の場合は「A」、貸方差異の場合は「B」を解答用紙の所定の欄に記入しなさい。
- 1.M資材の当月購入額(送り状価額) ¥8,400,000
- 2.M資材の当月現場搬入額(送り状価額ベース) 鉄筋工事用 ¥7,700,000 共通仮設工事用 ¥655,000。なお、当月中にすべて現場で利用されている。
- 3.M資材に関する当月副費実際発生額 ¥393,750
- 4.前月末におけるM資材の棚卸高(材料副費を含む) ¥304,500
- 5.M資材に対する副費の配賦方法 購入時に送り状価額に対して 5% を予定配賦する。
- 6.前月末におけるM資材に対する副費配賦差異の次月繰越高 ¥2,950(借方残高)
解答欄
正解
| 問1 直接工事費に算入されるM資材費 | 8,085,000 円 |
|---|---|
| 問2 次月に繰り越すM資材の金額 | 351,750 円 |
| 問3 当月の副費配賦差異の勘定残高 | 23,300 円 |
| 問3 記号 | B |
解き方
- 材料副費(引取運賃・保管費など)は購入時に送り状価額の 5% を予定配賦して材料の購入原価に含める。したがってM資材の消費額も次月繰越額も「送り状価額 × 1.05」で計算する。
- 問1:直接工事費に算入されるのは、特定の工事に直接跡付けられる鉄筋工事用の資材である。共通仮設工事用は共通仮設費(間接工事費)になるので含めない。7,700,000 × 1.05 = 8,085,000。
- 問2:前月末棚卸高(副費込み)に当月購入額(副費込み)を加え、当月の現場搬入額(副費込み)を差し引く。304,500 + 8,400,000 × 1.05 - (7,700,000 + 655,000) × 1.05 = 304,500 + 8,820,000 - 8,772,750 = 351,750。
- 問3:当月の予定配賦額 = 8,400,000 × 5% = 420,000。当月の配賦差異 = 420,000(予定)- 393,750(実際)= 26,250 の貸方差異(配賦超過)。
- 月末残高 = 26,250(当月・貸方)- 2,950(前月末・借方残高)= 23,300 の貸方残高 → B。
引っかけ:問1 で共通仮設工事用 655,000 を直接工事費に含めない。問2 は前月末棚卸高が既に副費込みなので、そのまま加える(さらに 1.05 を掛けない)。問3 は当月の差異だけ(26,250・貸方)を答えず、前月からの借方残高 2,950 と相殺した勘定残高を答える。前月が借方・当月が貸方と向きが逆なので、合算ではなく差引きになる。
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第31回の前後の問題
出典:一般財団法人 建設業振興基金が実施した建設業経理士1級 原価計算 第31回(2022年9月11日(日)実施) 第3問。問題文は本試験の問題にもとづいています。解答・解説・論点の整理は資格試験対策.netの独自コンテンツです。最終更新 。この問題の誤りを報告する