管工事施工管理技士 第二次検定の頻出論点:施工要領図・配管とダクト・工程表・法規

公開 ・執筆・編集:試験対策プロジェクトチーム(スタジオインサイト)

管工事施工管理技士の第二次検定は、記述式でも出題の型がはっきりしています。当サイトが平成28年度〜令和7年度の 1級・2級の第二次検定(実地試験を含む)を整理すると、施工要領図の誤り、工程表、労働安全衛生法の穴埋め、配管・ダクト・機器の施工の留意事項の 4 つは毎年出ていました。この記事では、型ごとに繰り返し出ている誤りの形と数値、答え方をまとめます。

令和6年度からの構成と、毎年出る 4 つの型

令和6・7年度の問題用紙では、1級・2級とも問題 1〜3 が必須、問題 4・5 から 1 問を選ぶ構成でした。令和5年度までは施工経験記述が必須で、令和5年度の問題用紙では工程表と法規のどちらかを選ぶ形でしたが、現在は工程表も法規も必須です。

問題型1級2級
問題 1○×(5 つ)と施工要領図・系統図改善策を 2〜3 箇所、継手や配管方式の名称と特徴図の誤りの理由又は改善策、改善策を 3 箇所
問題 2工程表ネットワーク工程表(10 年連続)バーチャート工程表と累積出来高(10 年連続)
問題 3法規労働安全衛生法の穴埋め・選択労働安全衛生法の穴埋め・選択
問題 4・5施工の留意事項(空調か衛生)留意事項 4 つ+特徴+総合試運転調整など留意事項 4 つ+特徴+現場受入検査など

施工要領図・系統図の誤り(問題 1)

図の誤りは、同じ形が年度を変えて出ています。「どこが誤りか」だけでなく「どう直すか」を 1〜2 行で書けるように、誤りと正しい形を対にして覚えてください。

排水・通気

  • 通気管を床下や器具より低い位置で横引きしている → 器具のあふれ縁より 150mm 以上立ち上げてから横引きし、通気立て管につなぐ(1級・2級で繰り返し出題)
  • 大便器 8 個以上を受け持つ排水横枝管に逃し通気管がない → 最下流の器具排水管の接続点の直後から逃し通気管を立ち上げる。ループ通気管の取出し位置(最上流の器具の下流側)自体は正しい、という図が多い
  • 通気管の末端が外気取入れ口に近い → 水平に 3m 以上離すか、上端から 600mm 以上立ち上げて開口する
  • 汚水ますに泥だめがある → 底部にインバートを設ける(泥だめは雨水ます)。合流式で雨水管が合流する手前のますはトラップますにする
  • 排水槽の通気管を他の通気管につないでいる、排水ポンプの吐出し管を屋内の排水横主管につないでいる → それぞれ単独で大気開放、単独で屋外のますまで配管する

給水・タンク・空調配管

  • 受水タンクのオーバーフロー管・水抜き管を排水管に直結している → 間接排水とし、排水口空間を 150mm 以上とって管端に防虫網を付ける
  • ボールタップの吐水口がオーバーフロー管の入口より低い → 吐水口空間を確保できる高さに移す。電極棒の満水警報がない図も出ている
  • 給水管をチーズの分岐口から入れて左右に振り分けている → 主管を直流方向に通し、分岐口から枝管を取り出す
  • 冷温水コイルの往き管が上、還り管が下につながっている → 下から入れて上から出す。ポンプが熱源機の出口側にある → 入口側に置いて押し込む
  • 膨張管がポンプの吐出し側につながっている、膨張管に弁がある → 吸込み側の還り管につなぎ、弁を設けない
  • 単式伸縮管継手の反対側を吊りバンドで支えている → ガイドにして軸方向の伸縮だけを許す(複式は継手本体を固定する)

ダクト・機器

  • 送風機の吐出し直後のエルボが回転方向と逆に曲がっている、吐出し口の直後に風量調整ダンパーがある → 回転方向に合わせて曲げ、ダンパーは気流が整った直管部に移す
  • 共板フランジのガスケットの継目がコーナー部にある → 辺の中央部で重ね合わせる
  • 防火ダンパーが吊られていない → 専用の吊りボルトでスラブから 4 本吊りとする
  • 防振架台のストッパーボルトのナットが架台に接している → すき間をあけて固定する。天井吊りの送風機にブレースがない → 振れ止めを設ける
  • 冷媒管(断熱材被覆銅管)を支持金具で直接締めている → 保護プレートを入れる。カセット形室内機を天井下地に固定している → スラブから吊りボルトで吊る
  • フランジのボルトを隣り合う順に締めている → 対角の順に均等に締める

配管の施工の過去問(第一次検定・2級) →

○×(問題 1 設問 1)で問われた数値と手順

1級では令和3年度から、5 つの記述に○か×を付ける設問が続いています。数値か順序のどちらか 1 か所を入れ替えた×が多く、第一次検定の応用能力と同じ知識です。

  • ステンレス鋼管のベンダー曲げの半径は直径の 4 倍以上(2 倍は×)
  • 天井から吊る配管・機器のアンカーには接着系のあと施工アンカーを使わない(○)
  • 設計用の地震力は上の階ほど大きく、アンカーボルトの引抜き力も大きい(○)
  • 横走り管の保温筒の合せ目は、上下面を避けて横側(上下と横の入れ替えは×)
  • 保温の施工順序は、保温筒→鉄線→ポリエチレンフィルム(防湿層)→外装。順番の入れ替えは×
  • 電気防食の被防食体はマイナス端子につなぐ(プラスとマイナスの入れ替えは×)

工程表(問題 2)

1級:ネットワーク工程表

平成28年度から令和7年度まで毎年、ネットワーク工程表です。聞かれるのは、クリティカルパスの経路と日数、作業の遅れや日数の増加による全体工期の延長、トータルフロート・フリーフロート、工期を短縮するために縮める作業、サブクリティカルパスの呼び名などです。平成30年度・令和元年度は山積み図と山崩しも出ています。

  • 「作業Aが 3 日遅れていた」は、Aの完了がその日数だけ遅れることとして扱う
  • 日数が増えると、クリティカルパスが別の経路に移ることがある。延長日数は、増えた日数の合計ではなく、全イベントの最早時刻を計算し直して求める
  • 短縮後の工期を決めるのは、2 番目に長い経路(サブクリティカルパス)。1 つの作業を縮めるだけでは足りない設問が繰り返し出ている

2級:バーチャート工程表と累積出来高

平成28年度から令和7年度まで毎年、バーチャート工程表です。全体の工期、ある日の累積出来高(%)、出来高が何%を超える日、作業の並行や増員・作業エリアの分割による工期短縮が定番です。

  • 土曜・日曜が休みの条件では、工期は作業日数の合計ではなく、最後の作業が終わる暦の日付で答える
  • 養生期間は休日も数えるが、作業は休日に行わない、という条件の違いに注意する
  • 出来高は作業日数の中で均等に出ると考え、途中の日は日割りで計算する
  • タクト工程表が向く作業、累積出来高曲線の別名(S カーブ)、バーチャートの短所を記述させる設問もある

労働安全衛生法の穴埋め(問題 3)

条文の空欄に語句や数値を入れる形です。同じ規定が何度も出るので、空欄になった語句と数値を表で覚えておくと効率的です。

規定空欄になった語句・数値
総括安全衛生管理者(建設業)常時 100 人以上の事業場で選任。統括安全衛生責任者(下請が混在する現場)と区別
安全衛生推進者常時 10 人以上 50 人未満の事業場。選任は 14 日以内。講習機関の登録は都道府県労働局長
墜落等の防止高さ 2m 以上の作業床の端・開口部、防網、要求性能墜落制止用器具の随時点検。昇降設備は高さ・深さ 1.5m を超える箇所
足場・架設通路作業床の幅 40cm 以上、床材と建地のすき間 12cm 未満、架設通路の勾配 30 度以下(15 度を超えると滑止め)、中桟 35cm 以上 50cm 以下、登り桟橋は高さ 8m 以上で 7m 以内ごとに踊場
石綿作業の記録の保存は 40 年。局所排気装置の点検は 1 月以内ごと、定期自主検査は 1 年以内ごとで記録は 3 年
酸素欠乏汚水槽は酸素と硫化水素の濃度を測る。硫化水素の基準は 100 万分の 10
クレーン・移動式クレーンつり上げ荷重 5t 以上のクレーンの運転は就業制限業務(令和7年度は「技能講習」が空欄)、つり上げ荷重 1t 未満の移動式クレーンの運転は特別の教育。移動式クレーン検査証の有効期間は 2 年。表示するのは定格荷重。資格を証する書面は携帯
小型ボイラー設置した後に所轄労働基準監督署長へ報告

選択式の年は、選択欄に「統括安全衛生管理者」のような法令にない名前や、「技能講習」と「特別の教育」の両方が並びます。業務ごとに、作業主任者(技能講習)・就業制限(免許・技能講習)・特別の教育のどれに当たるかを区別しておくと、紛らわしい選択肢に迷いません。

配管・ダクト・機器の施工の留意事項(問題 4・5)

問題 4(空調)・問題 5(衛生)は、設備概要を示して、配置・据付け・配管・試運転調整などの留意事項を 4 つ書かせる設問から始まります。繰り返し出ている内容を、答えの形で挙げます。

  • 冷却塔の配置:吐き出した空気を再び吸い込まないよう、周囲の壁や他の冷却塔との距離をとる。保守の観点なら点検スペース
  • 冷水・冷温水管の保温:保温筒の外側にポリエチレンフィルムを 1/2 重ね以上に巻き、防湿層を連続させて結露を防ぐ
  • 空気調和機の基礎:ドレン管の排水トラップに機内の負圧以上の封水深さがとれる高さにする
  • 送風機の個別試運転:V ベルトの張り(中央を押してベルトの厚さ程度たわむ)とプーリーの芯ずれを確認する
  • 水中ポンプ:流入口の真下を避け、ピットの壁・底から 200mm 程度離す
  • 鋼管のねじ接合:管を直角に切断してまくれを取り、テーパねじゲージで確認して、残りねじを 2〜3 山にする。ステンレス鋼鋼管はねじ接合をせずメカニカル形継手
  • ポンプの試運転:吐出し弁を全閉で起動し、電流値を確かめながら徐々に開いて規定の水量に合わせる
  • 冷媒管:フレア接合・真空引き・気密試験の手順

後半の設問は、令和6年度が機器・材料の「特徴」と「据付け後(試運転時)に特に重要と考え実施する技術的事項」、令和7年度が「特徴」と「総合試運転調整(1級)・現場受入検査(2級)で特に重要と考え実施すること」でした。総合試運転調整なら系統全体を運転して風量・温湿度や水圧・水量を確かめる内容、受入検査なら銘板や品番を承諾図と照合し外観の損傷を確かめる内容で、個別試運転や据付けの話を書かないことが要点です。

よくある質問

第二次検定の過去問は何年分やればよいですか?

施工要領図と法規の穴埋めは同じ形が繰り返し出るので、10 年分あると型がほぼ出そろいます。問題 4・5 は令和6年度から後半の設問が変わったので、令和6・7年度の形を重点的に練習してください。

工程表は 1級と2級で何が違いますか?

1級はネットワーク工程表(クリティカルパス・フロート・工期短縮)、2級はバーチャート工程表と累積出来高(工期・出来高の割合・並行作業や増員による短縮)が、平成28年度から令和7年度まで毎年出ています。

施工要領図は誤りの指摘だけで点になりますか?

設問が「改善策」なら直し方まで、「理由又は改善策」ならどちらかが分かるように書く必要があります。誤りの場所を指摘するだけでは、設問の答えになりません。

問題 4 と問題 5 はどちらを選ぶべきですか?

自分の仕事に近い側を選ぶのが基本です。設備概要(機器・配管材料)を読んで、留意事項を 4 つ書ける見込みがあるほうに決め、迷ったら試験の前に両方の過去問を 1 回ずつ書いて比べてください。

あわせて読む

出典・参考:出題の型は資格試験対策.netが平成28年度〜令和7年度の 1級・2級管工事施工管理技術検定 第二次検定(実地試験を含む)の試験問題(一般財団法人 全国建設研修センター)を整理したもの。要点は労働安全衛生法令、公共建築工事標準仕様書(機械設備工事編)、建築設備耐震設計・施工指針などをもとに当サイトがまとめた

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