施工経験記述(工程管理又は品質管理上の課題と処置・対策)
これは2級造園施工管理技士 第二次検定 令和4年度(2022年11月20日(日)実施) 問題1の問題です。論点は「施工経験記述」(重要度A・解答の形は記述・穴埋め)。採点すると、解き方 5 手順・引っかけの指摘が読めます。
あなたが経験した主な造園工事のうち、工事の施工管理において「工程管理」又は「品質管理」上の課題があった工事を1つ選び、その工事に関する以下の設問(1)〜(5)について答えなさい。(造園工事以外の記述は採点の対象となりません。)
〔注意〕記述した工事が、あなたが経験した工事でないことが判明した場合は失格となります。
(1) 工事名を具体的に記述しなさい。(例:○○公園整備工事など)
(2) 工事内容等
(1)の工事に関し、以下の①〜⑤について具体的に記述しなさい。
① 施工場所(例:○○県△△市××町地内)
② (ア) この工事の契約上の発注者名又は注文者名
(イ) この工事におけるあなたの所属する会社などの契約上の立場を、解答欄の〔 〕内の該当するものに○を付けなさい。「その他」に○を付けた場合は( )に契約上の立場を記述しなさい。
③ 工期(例:令和×年×月×日〜令和×年×月×日)
④ 工事金額又は請負代金額(1万円未満は切り捨てて記入してもよい)
⑤ 工事の概要
(ア) 工事内容及び工事数量(例:工事の内容、及び工種、種別、細別、規格、数量など)
(イ) 現場の状況及び周辺の状況(必要に応じ、関連工事の有無など当該工事の施工に影響などを与える事項及び内容などを含む)
(3) 工事現場における施工管理上のあなたの立場を記述しなさい。
(4) 上記工事の施工において、課題があった管理項目名(工程管理又は品質管理)及びその課題の内容(背景及び理由を含む)を具体的に記述しなさい。
(5) (4)の課題に対し、あなたが現場で実施した処置又は対策を具体的に記述しなさい。
解答欄
正解
○○市△△ふれあい広場整備工事
15 字(例2・品質管理)○○町役場新庁舎外構植栽工事
(例3・品質管理)○○邸庭園改修工事
(例4・工程管理)○○市△△通り緑地帯植栽工事
○○県○○市△△町地内
11 字(例2)○○県△△郡○○町△△地内
(例3)○○県○○市△△町地内
(例4)○○県○○市△△地内
○○市
3 字(例2)○○建設株式会社
(例3)○○○○(個人)
(例4)○○市
元請
2 字(例2)下請(一次下請)
(例3)元請
(例4)元請
令和3年10月4日〜令和4年3月18日
19 字(例2)令和3年1月12日〜令和3年3月26日
(例3)令和3年3月1日〜令和3年5月14日
(例4)令和2年11月2日〜令和3年3月19日
25,850,000円
11 字(例2)9,680,000円
(例3)3,520,000円
(例4)14,300,000円
新設の広場(約2,400m²)の整備。植栽基盤工 土壌改良650m²、高木植栽工 ヤマボウシ H2.5m C0.10m W1.0m 8本・ヤマザクラ H3.0m C0.12m W0.8m 6本、中低木植栽工 ヒラドツツジ H0.5m W0.5m 380本、園路広場整備工 インターロッキング舗装520m²、休養施設工 パーゴラ1基
165 字(例2)新庁舎の前庭と駐車場周りの植栽。高木植栽工 シラカシ H3.0m C0.12m W0.7m 14本・キンモクセイ H2.0m W0.6m 10本、中低木植栽工 サザンカ H1.5m W0.3m 60本・オオムラサキ H0.5m W0.5m 420本
(例3)個人邸の主庭の改修。高木植栽工 ヒメシャラ H3.0m C0.12m W0.6m 3本、中低木植栽工 キリシマツツジ H0.4m W0.3m 40本、地被類植栽工 コウライシバ 目地張り120m²(床土改良を含む)、飛石15枚
(例4)市道沿いの緑地帯(延長約250m、幅4m)の植栽。植栽基盤工 客土150m³、高木植栽工 ハナミズキ H2.5m C0.10m W0.6m 20本、中低木植栽工 アベリア H0.5m W0.3m 600本
住宅地に囲まれた旧社宅の跡地で、北側は通学路の市道に面する。着工後の地元説明会で、広場の園路を通学路から公民館へ抜ける位置に移す要望が出た。
70 字(例2)3月末の開庁が決まっており、建築・外構舗装工事と同時期の施工だった。敷地は平野部の吹きさらしで、冬は北西の乾いた季節風が強く吹いた。
(例3)住宅の密集地で前面道路は幅員4mと狭く、材料は2t車で小運搬した。施主が住みながらの施工で、作業は平日の9時〜17時に限った。
(例4)緑地帯の地下に中圧のガス管が通り、管の近くの掘削にはガス事業者の立会いが必要だった。立会いは週2日に限られていた。
現場代理人(工程・品質・安全管理を担当)
20 字(例2)主任技術者として施工管理を担当
(例3)現場代理人(主任技術者を兼務)
(例4)現場代理人
工程管理
4 字(例2)品質管理
(例3)品質管理
(例4)工程管理
地元の要望を受けて園路の線形と周りの植栽の配置を変える設計変更が決まり、変更図面の承諾まで園路と西側の植栽地約900m²の着手が14日遅れた。ヤマボウシ・ヤマザクラは落葉樹で、萌芽前の2月末までに植え付けないと活着が悪くなるため、遅れを取り戻して適期内に植栽を終えることが課題となった。
143 字(例2)建築工事の工程の都合で、シラカシ・キンモクセイなどの常緑樹を1月下旬〜2月の厳寒期に植え付けることになった。常緑樹は冬も葉から水分が蒸散するので、強い季節風で枝葉や根鉢が乾くと、活着不良や葉の枯れ込みが生じるおそれがあった。
(例3)改修前の芝生は雨の後に中央部に水たまりができ、芝が枯れて裸地になっていた。試掘すると深さ15cmより下は締まった粘性土で、排水が悪かった。このまま芝を張ると根腐れで再び芝が枯れ、平らな芝生に仕上がらないおそれがあった。
(例4)試掘でガス管が想定より浅い位置にあり、ハナミズキの植穴20か所のうち12か所が立会いの要る範囲に入った。立会いのある週2日だけでは植穴掘りが3週間以上延び、ハナミズキを落葉期のうちの2月末までに植え付けられず、工期内に完成できないおそれがあった。
変更の影響がない東側の植栽地と広場の舗装を先に進めるよう工程表を組み替え、ネットワーク式工程表でクリティカルパスを確かめた。変更区域は監督職員と協議して測量と丁張りの準備を先に進め、図面の承諾の翌日に着手した。植栽班を1班から2班に増やし、樹木の搬入日を区域ごとに分けて当日に植え付けた結果、2月22日に植栽を終え、3月15日に完成した。
169 字(例2)元請を通じて監督職員と協議し、樹木は根鉢を十分に付けて掘り取らせ、搬入当日に植え付けた。植付け前に枝透かしと葉の切詰めで蒸散を抑え、水極めで根鉢と土を密着させた。高木は幹巻きで保護し、北西側に防風ネットを張った。植付け後は週2回、土の乾き具合を確かめて灌水し、3月末に全数の葉に枯れ込みが無いことを確認した。
(例3)張芝の範囲を深さ30cmまで耕起して粘性土の塊を砕き、施主の了承を得て川砂を混ぜて透水性を高めた。床土は建物側から外周の側溝へ向けて水勾配を付けて不陸を整正し、軽く転圧した。張付け後は砂質の目土を目地にかき入れて締め固め、散水して水たまりができないことを確かめ、翌月に芝の活着を確認した。
(例4)ガス事業者と協議して立会いを週3日に増やしてもらい、立会いの日は管の近くの植穴を人力で集中して掘った。立会いの要らない植穴とアベリアの植付けは立会いのない日に回し、客土の搬入も前倒しした。工程表を週ごとに見直して作業班の配置を調整した結果、2月24日にハナミズキの植付けを終え、3月16日に完成した。
記述例は当サイトが作成した架空の工事の例です。ご自身の工事にあてはめて書いてください。管理項目別の例文と書き方のポイント →
解き方
- この記述例は当サイトが作成した架空の工事である。設問(1)〜(3)は工事名・施工場所・発注者・契約上の立場・工期・工事金額・工事概要・施工管理上の立場を書き、(4)(5)と食い違わないようにする。2級なので、広場の新設・庁舎の植栽・個人邸の庭園・道路沿いの緑地帯など、小規模な工事を例にした。模範例は工程管理(設計変更による着手の遅れを取り戻して落葉樹を適期に植え付けた例)、例2・例3は品質管理(厳寒期の常緑樹の植付け、芝生の排水不良)、例4は工程管理の別の観点(ガス管の立会いで作業日が限られた例)である。
- 工事数量の樹木の規格は、公共用緑化樹木等品質寸法規格基準(案)の寸法規格表にある組合せにする(ヤマボウシ H2.5m C0.10m W1.0m、ヤマザクラ H3.0m C0.12m W0.8m、シラカシ H3.0m C0.12m W0.7m、キンモクセイ H2.0m W0.6m、ヒメシャラ H3.0m C0.12m W0.6m、ハナミズキ H2.5m C0.10m W0.6m、サザンカ H1.5m W0.3m、ヒラドツツジ・オオムラサキ H0.5m W0.5m、キリシマツツジ H0.4m W0.3m、アベリア H0.5m W0.3m)。
- 植栽の時期は樹種の適期と矛盾させない。落葉樹(ヤマボウシ・ヤマザクラ・ハナミズキ)は落葉期(厳寒期を除く)に植え付け、常緑広葉樹(シラカシ・キンモクセイ)は春の萌芽前が適期なので、厳寒期に植えざるを得ないときは蒸散の抑制・防風・灌水などの品質の対策が要る。張芝(コウライシバ)は春に行うと活着が良い。
- 工程管理は「遅れの原因と日数・守るべき期限(植栽の適期・工期・供用開始日)」を(4)に、「工程表の見直し・工区分けと並行作業・増員・作業順序の変更・関係者との協議」と結果を(5)に書く。品質管理は「確保すべき品質と、それが損なわれるおそれの理由」を(4)に、「方法・数値・確認」を(5)に書く。
- 公園緑地工事共通仕様書(令和2年5月) 2-3-3 2(2) は植栽に先立って枝葉の切詰め・枝透かしで蒸散を抑えるとし、2-3-6 は地被類の植付けの前に下地を耕して水勾配を付け不陸整正を行い、芝は目土を入れた後に転圧するとしている。例2・例3の対策はこれらに沿う。
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出典:一般財団法人 全国建設研修センターが実施した2級造園施工管理技士 第二次検定 令和4年度(2022年11月20日(日)実施) 問題1。問題文は本試験の問題にもとづいています。解答・解説・論点の整理は資格試験対策.netの独自コンテンツです。最終更新 。この問題の誤りを報告する