移動はしごの設置方法・保護帽の作業前点検・高所の剪定作業で地上の作業員の安全を確保する措置
これは2級造園施工管理技士 第二次検定 平成30年度(2018年11月18日(日)実施) 問題3 設問(2)(ロ)(ハ)(ニ)の問題です。論点は「安全管理」(重要度A・解答の形は記述・穴埋め)。採点すると、解き方 4 手順・引っかけの指摘が読めます。
(2) 高中木整姿工における安全管理に関し、以下の(ロ)〜(ニ)について答えなさい。
【問題3】次の工事数量表及び工事に係る条件に基づく造園工事の安全管理に関する以下の設問(1)〜(3)について答えなさい。
〔工事に係る条件〕
・本工事は、供用中の総合公園の一部区域(約0.5ha)の再整備工事として、上記の工事数量表に基づく工事を施工するものである。
・移植するクスノキは、再整備工事を行う区域内において移植するものであり、その運搬距離は約50mである。なお、吊り上げる際の重量は根鉢を含め6.0tを見込んでいる。
・公園区域内に架空線等の障害物はない。
(2) 高中木整姿工における安全管理に関し、以下の(イ)〜(ニ)について答えなさい。
(イ) 高所作業車及び移動はしごを使用し、高中木整姿工を行うこととした。
(ロ) 移動はしごを使用して枝の剪定作業を行う場合、移動はしごの設置方法について安全管理上、留意すべき事項を具体的に2つ記述しなさい。(ただし、使用する移動はしごが安全な構造・材料のものであることは確認済みであり、解答に当たってはこれらに関する内容は除く。)
(ハ) 高所での剪定作業に当たって使用する「保護帽」について、作業前に行うべき点検内容を2つ記述しなさい。
(ニ) 高所で剪定作業を行う場合、地上で作業する作業員の安全を確保するために行うべき措置を具体的に2つ記述しなさい。(ただし、地上で作業する作業員が自ら行うべき措置、及び高所で作業する作業員の墜落事故防止に関する措置は除く。)
| 工種 | 種別 | 細別 | 規格 | 単位 | 数量 | 備考 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 移植工 | 高木移植工 | クスノキ | H(m) 11.0、C(m) 1.40、W(m) 5.0 | 本 | 5 | 支柱取付け |
| 樹木整姿工 | 高中木整姿工 | イチョウ | H(m) 12.0、C(m) 1.50、W(m) 6.0 | 本 | 20 |
解答欄
正解
はしごは水平で堅固な地面に据え、脚部の下に石や枝を挟まず、補助者に脚部を支えさせて滑りや沈下を防ぐ。
50 字上端は細い枝ではなく太い幹や主枝に当て、縄で縛って固定し、はしごが横にずれたり倒れたりしないようにする。
立て掛ける角度は急すぎず緩すぎない角度(一般に約75度)とし、昇降の途中で後ろに倒れたり脚部が滑ったりしないようにする。
はしごの上端は掛ける位置から一般に60cm以上突き出し、昇降や乗り移りのときの手がかりにする。
剪定する枝の真下や、切った枝が落ちてはしごに当たる位置を避けて設置する。
園路の近くに設置するときは周りをカラーコーンで囲い、人や車がはしごに接触しないようにする。
上端は細い枝ではなく太い幹や主枝に当て、縄で縛って固定し、はしごが横にずれたり倒れたりしないようにする。
52 字はしごは水平で堅固な地面に据え、脚部の下に石や枝を挟まず、補助者に脚部を支えさせて滑りや沈下を防ぐ。
立て掛ける角度は急すぎず緩すぎない角度(一般に約75度)とし、昇降の途中で後ろに倒れたり脚部が滑ったりしないようにする。
はしごの上端は掛ける位置から一般に60cm以上突き出し、昇降や乗り移りのときの手がかりにする。
剪定する枝の真下や、切った枝が落ちてはしごに当たる位置を避けて設置する。
園路の近くに設置するときは周りをカラーコーンで囲い、人や車がはしごに接触しないようにする。
帽体にき裂・へこみ・変形などの損傷がないかを確かめる。
27 字あごひもや着装体(ヘッドバンドなど)に切れ・緩み・外れがないかを確かめる。
墜落時保護用の型式検定合格標章が付いた保護帽かを確かめる。
衝撃吸収ライナーが取り付けられ、割れや欠けがないかを確かめる。
製造からの年数が、メーカーの示す交換の目安を過ぎていないかを確かめる。
あごひもや着装体(ヘッドバンドなど)に切れ・緩み・外れがないかを確かめる。
37 字帽体にき裂・へこみ・変形などの損傷がないかを確かめる。
墜落時保護用の型式検定合格標章が付いた保護帽かを確かめる。
衝撃吸収ライナーが取り付けられ、割れや欠けがないかを確かめる。
製造からの年数が、メーカーの示す交換の目安を過ぎていないかを確かめる。
剪定枝が落ちる範囲と高所作業車の作業範囲をロープとカラーコーンで囲い、地上の作業員を立ち入らせない。
50 字高所の作業員と地上の作業員の合図を決め、地上の作業員が退避したことを確かめてから枝を落とさせる。
高所で剪定している間はその下で枝の片付けなどの作業をさせず、上下作業にならないよう作業の時間を分ける。
3m以上の高さから枝を下ろすときは、ロープで吊り下ろすか投下設備を使い、監視人を置く。
監視人を配置し、作業範囲に地上の作業員が近づいたときは声をかけて剪定を一時止めさせる。
高所の作業員と地上の作業員の合図を決め、地上の作業員が退避したことを確かめてから枝を落とさせる。
48 字剪定枝が落ちる範囲と高所作業車の作業範囲をロープとカラーコーンで囲い、地上の作業員を立ち入らせない。
高所で剪定している間はその下で枝の片付けなどの作業をさせず、上下作業にならないよう作業の時間を分ける。
3m以上の高さから枝を下ろすときは、ロープで吊り下ろすか投下設備を使い、監視人を置く。
監視人を配置し、作業範囲に地上の作業員が近づいたときは声をかけて剪定を一時止めさせる。
模範解答・別解は当サイトが作成したものです(主催者は記述式の解答を公表していません)。
解き方
- (ロ) 移動はしごの構造・材料(労働安全衛生規則第527条:丈夫な構造、著しい損傷・腐食がない材料、幅30cm以上、すべり止め装置の取付けなど)は確認済みとして除かれているので、設置の方法を書く。はしごが滑ったり倒れたりしないよう、水平で堅固な地面に据え、補助者に脚部を支えさせる。上端は細い枝ではなく太い幹や主枝に当てて縄で縛って固定し、立て掛ける角度は急すぎず緩すぎない角度(一般に約75度)とする。上端を掛ける位置から突き出しておくと、昇降や乗り移りの手がかりになる(はしご道の規定(同規則第556条)では60cm以上)。切った枝がはしごに当たらない位置に設置し、供用中の公園では周りを囲って人の接触を防ぐ。
- (ハ) 保護帽は、保護帽の規格(昭和50年労働省告示第66号)に適合したもので、高所の作業では飛来・落下物用に加えて墜落時保護用の型式検定(労働安全衛生法第44条の2、同法施行令第14条の2)に合格したものを使う(墜落時保護用には衝撃吸収ライナーがある)。作業前には、帽体のき裂・へこみ・変形、あごひもと着装体(ヘッドバンド・ハンモック)の切れ・緩み・外れ、衝撃吸収ライナーの有無と損傷を確かめる。帽体や着装体は年数とともに劣化するので、メーカーが示す交換の目安の年数も確かめる。
- (ニ) 労働安全衛生規則第537条は、作業のため物体が落下することにより労働者に危険を及ぼすおそれのあるときは、防網の設備を設け、立入区域を設定する等の措置を講じるとしている。第536条は、3m以上の高所から物体を投下するときは、適当な投下設備を設け、監視人を置く等の措置を講じるとしている。イチョウはH12.0m、W6.0mと大きく、切った枝が広い範囲に落ちるので、落下範囲への立入禁止、合図と退避の確認、上下作業の禁止、ロープでの吊り下ろしなどを行う。
- 設問(ニ)は地上で作業する作業員が自ら行うべき措置(保護帽の着用など)と高所の作業員の墜落防止の措置を除いているので、「地上の作業員に保護帽を着用させる」「墜落制止用器具を使用させる」は答えにしない。
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出典:一般財団法人 全国建設研修センターが実施した2級造園施工管理技士 第二次検定 平成30年度(2018年11月18日(日)実施) 問題3 設問(2)(ロ)(ハ)(ニ)。問題文は本試験の問題にもとづいています。解答・解説・論点の整理は資格試験対策.netの独自コンテンツです。最終更新 。この問題の誤りを報告する