正規の簿記の原則と重要性の原則の内容と関係
これは建設業経理士1級 財務諸表 第29回(2021年9月12日(日)実施) 第1問 問1(配点 10点)の問題です。論点は「企業会計原則(一般原則)」(重要度A・解答の形は記述(各問 200〜300 字以内、原稿用紙形式))。採点すると、解き方 3 手順・引っかけの指摘が読めます。
企業会計原則における「正規の簿記の原則」と「重要性の原則」に関する次の問に答えなさい。各問ともに指定した字数以内で記入すること。
問1 「正規の簿記の原則」と「重要性の原則」の内容と、2つの原則の関係を説明しなさい。(300 字)
解答欄
正解
模範解答
正規の簿記の原則とは、すべての取引を正確な会計帳簿に記録し、その帳簿にもとづいて財務諸表を誘導的に作成することを要請する原則である。帳簿には、取引が漏れなく記録されていること(網羅性)、証拠資料に裏付けられていること(検証可能性)、体系的に整理されていること(秩序性)が求められる。もっとも網羅性は、重要でない項目まで例外なく厳密に処理することを要求しない。重要性の原則は、重要性の乏しい項目について厳密な処理に代えて簡便な方法によることを認める原則であり、注解1はこの簡便な処理も正規の簿記の原則に従ったものと位置づける。したがって両原則は対立せず、会計処理の面で互いに補完し合う関係にある。
297 字要点(書けていたものにチェック)
要点の 6 割以上で「正解」扱いにします。配点は要点の数で按分します。
解き方
- 正規の簿記の原則を、正確な帳簿の作成とそこからの財務諸表の誘導を求める原則と定義し、帳簿記録の三要件(網羅性・検証可能性・秩序性)を添える。網羅性が厳密な処理まで要求しないことを一言入れて、重要性の原則への橋渡しにする。
- 重要性の原則を、重要性の乏しい項目に簡便な処理を認める原則と定義し、その処理も正規の簿記の原則に従ったものと扱われる(注解1)ことを書く。
- 結論として、両者は対立するのではなく会計処理の面で補完し合う関係にある、と明示して締める。
引っかけ:設問は「内容」と「関係」の両方を求めているので、定義で終わらず「補完的な関係」の結論まで書く。網羅性を「すべての取引を厳密に記録する義務」と書くと重要性の原則と矛盾してしまう。
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論点ページ:企業会計原則(一般原則)の要点この論点の出題実績とよくある間違い
→第29回の前後の問題
出典:一般財団法人 建設業振興基金が実施した建設業経理士1級 財務諸表 第29回(2021年9月12日(日)実施) 第1問 問1。問題文は本試験の問題にもとづいています。解答・解説・論点の整理は資格試験対策.netの独自コンテンツです。最終更新 。この問題の誤りを報告する